prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「蝋人形の館」(2005)

2008年01月16日 | 映画

生きている人間が蝋に塗りこめられて人形にされる、という趣向は今の特殊メイク技術の発達を生かして面白いけれど、面白くなるまでの展開がもたもたしすぎ。

これまでの「蝋人形の館」は1933年と1953年の製作だが、1962年製作の「何がジェーンに起こったか」が劇中の映画館で上映中。オリジナルが上映されていたらシャレになるけれど、何で「何が…」なのだろう。
「24」の エリシャ・カスバートが映画館の観客に見立てた人形に化けるシーンでは、キョトキョト目を動かしすぎ。あれじゃすぐバレるぞ。
(☆☆★★★)


「アイ・アム・レジェンド」

2008年01月16日 | 映画
冒頭の無人で草ぼうぼうのニューヨークの風景はどうやって作ったのかと思わせてぞくぞくさせられる。スーパーマンとバットマンを組み合わせたようなデザインの看板があったり、地図にロバート・デニーロのプロダクションであるトライベッカの文字が見えたりといったお遊びもちょっと楽しい。

一方であんなに自動車ぶっとばしてガソリンをどう調達したのだろうとも不思議になる。地球上に人間がたった一人しかいないという設定は刺激的なのだけれど、シーンもストーリーがそれをフォローしないのですね、電気・ガス・水道のどれも途切れている様子がないし、さらには他の人間がぞろぞろ出てきてしまうのにがっかり。

世界に他に人間がいない中で人間性というのはどうありえるのか、といった大いに気をそそるテーマもどこかに飛んでしまい、結局今の世界だけが唯一絶対というところに閉じこもってしまって、全然発展性がない。こんな硬直した世界観見せられても仕方がない。

余談ながら、原作者のリチャード・マシスンは訪問した日本人にマジメな顔で「隣に吸血鬼が住んでいる」と悩みを打ち明けたという。なんか、そっちの方が怖い気がする。
(☆☆★★★)


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