prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ターミネーター4」

2009年07月19日 | 映画
シリーズ一作目はありふれたどこにでもいる人間が大きな役割を果たすまでになる話なのが、四作目ともなるとそれまでの設定に縛られて、誰が大きな役割を果たすのかあらかじめ決められてしまって、見ていてこちらが感情移入する余地がない。

シュワルツェネッガーがCGで再現されるのは技術的には目を見張らされるが、客演の域を出ない。昔、ブルース・リー再生計画っていうのが冗談として語られていたことがあった気がするが、技術的には可能になってきた。
しかしその割に、誰があるいは何が敵役なのか曖昧。機械が意思を持って人間を滅ぼそうとしている設定にしても、その人間が武器=機械を取って相対しているのだから、本質的な対立にならない。

もともと一番悪いのはろくでもない兵器開発ばかりしているサイバーダイン社なのだが、この会社には顔がないので、お話を転がす上のご都合主義的な存在に見える。

前半の荒涼とした背景で展開される機械の質感と重量感を生かしたハードアクションはスケール大きく見応えあるが、途中からへなへなとした基地侵入アクションに矮小化してしまう。
マイケル・「スキャナーズ」・アイアンサイドが太ってしどころのない役なのも、がっかり。
(☆☆☆)


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