擬似ドキュメンタリーの方法を一歩進めて、いつもドキュメンタリー・カメラが主人公二人にくっついて撮っているのに、カメラマンが目の前で起こっている危機にあまりに何一つ干渉しないので、見ている方がいつのまにか忘れていると、思い出したようにカメラの存在がしゃしゃり出てきて、しかしあくまで何もしないのがギャグになっている。
変な死に方をした人たちの足跡を辿る旅と、連続殺人と、保険金詐欺かどうかを調査するプロセスとがアミダくじみたいにあっちこっちにずれながらひとつの答えにはたどり着くといった構成。
この間の「スター・トレック」でウィノナ・ライダーがいっぺんに年取った役で出てきてぎょっとしたが、2006年製作の本作ではふつうの容貌。あれは役作りで老けたのだと信じたい。
(☆☆☆★)