prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「食堂かたつむり」

2010年03月10日 | 映画
CM出身の監督らしく、CGを使ったコラージュ風の画面作りを多用しているけれど、おっぱい山みたいにファンタジックというよりなんだか気味悪い感じもあり。

食べ物を映画で描いておいしそうに見せるっていうのは、実は相当に難しいのだが、食べ物のアップがどろどろの煮込みが多いせいもあって、あまりおいしそうに見えない。煮込む材料を鍋に放射状に並べている図はきれいなのだけれど、煮るとぐちゃぐちゃ。いいのか。
中学生に柔らかいスープを食べさせて、初老のおめかけさんに肉食べさせるって、逆じゃないのか。

人間の言葉で喋ったりしてずっと擬人化していたブタをクライマックスで食べるのに引く。そのあと、嬉しそうにブタに乗って空を飛ぶファンタジックなイメージ画面が出てくるが、なんだかトンカツ屋の看板に割烹着を着て包丁を持ってにこにこしているブタさんを使うようなセンス。

なぜ口をきくのをやめたのか、なぜ人を幸せにできる料理を作れるのか、といったところはかなり形而上的な話になるはずなのだが、あっさりスルー。超能力みたい。
(☆☆☆)


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