オブジェクト・アニメ作品で有名なヤン・シュヴァンクマイエルの通常の俳優を使った劇映画だが、「物体」そのものの質感にこだわる作家性は変わらず。
人間の口や食べ物の執拗に繰り返されるアップのグロテスクな感覚が、豚から人間からなんでも食べつくすオテサーネクの貪欲さと直接つながっていて、人間も同類だよと言わずともわかる。
なんだかワイアール星人みたいにも見える木と人間が合成された怪物の動きは、人力で動かすのとコマ撮り撮影とを併用していて、目が普通の木の質感に慣れかけると途端にカクカクッとなるので、そのたびに木の質感を再確認する格好になる。
性教育の本を読み耽り妙にシニカルなことばかり言う、ひどく大人びた女の子を演じているクリスティーナ・アダムツォヴァが、特典映像の演技指導ではごく子供っぽい反応のよさを見せている。スカートからパンツが見えるのにエロジジイがメガネをかけ直して寄っていくシーンなど、「いいのかな」と思うくらい。監督自身の自画像なのかも。
(☆☆☆★)
本ホームページ
オテサーネク - goo 映画
人間の口や食べ物の執拗に繰り返されるアップのグロテスクな感覚が、豚から人間からなんでも食べつくすオテサーネクの貪欲さと直接つながっていて、人間も同類だよと言わずともわかる。
なんだかワイアール星人みたいにも見える木と人間が合成された怪物の動きは、人力で動かすのとコマ撮り撮影とを併用していて、目が普通の木の質感に慣れかけると途端にカクカクッとなるので、そのたびに木の質感を再確認する格好になる。
性教育の本を読み耽り妙にシニカルなことばかり言う、ひどく大人びた女の子を演じているクリスティーナ・アダムツォヴァが、特典映像の演技指導ではごく子供っぽい反応のよさを見せている。スカートからパンツが見えるのにエロジジイがメガネをかけ直して寄っていくシーンなど、「いいのかな」と思うくらい。監督自身の自画像なのかも。
(☆☆☆★)
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