prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「アーティスト」

2012年04月23日 | 映画
サイレント映画のスタイル、正確にいうと後から音をつけたサウンド版をあえて現在で祖述した作りだが、サイレントからトーキーに移る頃、声や発音が悪くて人気を失ったスターを描くのにはトーキーでないと声や発音のよしあしがわかららず、なんだか中途半端に思えた。
セリフはない代わり、ところどころ微妙に効果音がついてくる。どういう狙いなのか。
悲劇として描くなら「サンセット大通り」、喜劇として描くなら「雨に歌えば」になる。

何度となく映画化されている「スター誕生」(イーストウッドも撮りかけたが主演のビヨンセが妊娠したので延期=中止?になった)のパターンを踏襲しているけれど、これは基本的に悲劇なのだけれどなあ。

どういうわけか山場でヒッチコックの「めまい」のバーナード・ハーマン作曲による音楽が流れる。エンドタイトルではちゃんとコピーライトを示すべくLOVE SCENEと曲名も出てくる。だけど、なんでこの曲使ったのだろう。好きだから?

拳銃のアップで銃口がカメラの方を向いたり(「白い恐怖」)、人々がせせら笑っている(ように見える)口元のアップなど微妙にヒッチコック調が入ってきます。

スタンダード・サイズ(縦横比が1:1.33)なのだが、映画館が対応できないで横ががら空き。ワイドテレビで昔の映画を見ているようで落ち着かない。

床にフィルム缶をぶちまけてマッチで火をつけるのは気になった。それだと放火つまり犯罪になるし(あとで責任問われないのか?)、映画愛がモチーフであろう映画でいかにやけになったとはいえ自分でフィルムに火をつけるのはひっかかる。床にぶちまけた映写機の熱で火がつく(つまり事故)というのがふつうの展開だろう。
(☆☆☆★)

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4月22日(日)のつぶやき

2012年04月23日 | 映画
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