「シャイニング」の冒頭の空にキューブリックの顔が見えるとか、どう見てもスキーヤーにしか見えないポスターの写真をミノタウルスだと言いはり外の迷路に結びつけるといった調子。
アポロは月に行っていない、フロント・プロジェクションによる捏造映像だという説は昔からあるけれど、そういう映像が作れたとしてなぜそれがイコールキューブリックが作ったことになるのか、そしてなぜわざわざ「シャイニング」の中にその「証拠」(といえるとして)を残さなくてはいけないのか、常識で考えておかしな説だらけで、まじめに見ていられない。
トンデモさんって、むしろ思考が凝り固まってありもしないものを強引に見たり理屈づけたりするものではないか。奇抜だからといって想像力が解放される感じがしないのはそのせいか。
トンデモさんの思考形態の心理学的研究といったものないのかと思った。
オーバールック・ホテルがアメリカ先住民の墓場に作られているというのはスティーブン・キングの原作から引き継いだものだし、やはりキングの「ペット・セメタリー」でも同じモチーフが出てくるのだから、キューブリック論の対象とするのはややムリがある。
ホロコーストの象徴とか、先住民とか、大仰なテーマと結び付ければ分析が優れたものになるというものではないだろう。
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