プールというのは小説・映画の「泳ぐひと」に典型なようにアメリカの中産階級の暮らしのシンボルみたいなところがあるらしいけれど、そういえばあまり最近見ること減った気がする。
短いズームやクロスフィルターで光のキラキラを強調したカメラ(ジェラルド・ハーシュフェルド)がいかにもニューシネマという感じで、当時は新しかったであろうものがいちいち時代を感じさせます。
ヒロインが避妊しようとせず、避妊具を見つけた母親が怒る(避妊しないのを怒るのではない)あたりの今との感覚のズレにもびっくりする。性意識はずいぶん変わったもの。
主演のリチャード・ベンジャミンはこれを含む初期の主演作四本でユダヤ人の悩めるインテリの典型と言われたらしい。のちに監督に転向し、1982年の「マイ・フェイバリット・イヤー」ではアカデミー監督賞と主演のピーター・オトゥールの主演男優賞はアカデミー賞にノミネートされた。イーストウッド&レイノルズ主演の「シティ・ヒート」なども撮っている。
アリ・マッグローは「ある愛の詩」で大ヒットをとばす前年の出演。ニューヨークの若いユダヤ人同士の恋を扱っていても貧富の差が断層になるというあたりは共通している。なかなかこのあたりの機微は正直わかりずらい。
もっとも結婚式の民族色などは今でもあまり変わっていないようでもある。
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