階級によって生活環境がまるで違うのはイギリスの伝統だが、それが全世界的な格差社会化に結び付けられている感。
ただ、本当にゾンビになったわけではないので不必要に残酷な殺しを並べる無神経さに頬がひきつるようなところがあるのは娯楽映画としてはどうよと思う。猛烈な目ぐるましいアクション・シーンはそれなりに魅力的ではあるが。
これが金持ちどもが「威風堂々」に乗って頭を仕掛け花火みたいに爆発する方は気持ちいい。
コリン・ファースがビリングでは一番だが、セリフにもあるように「マイ・フェア・レディ」若い下層階級出身のタロン・エガートンを紳士として教育していくドラマになっていて、完全に成長ドラマになっている。
ただその成長した若者を師がどう見守っているかというところが抜けていて、コーチ役のマイケル・ストロングと役割が分裂してしまっているようなところがある。
何だか年がら年中ウイスキーを飲んでいる印象で、あれでスパイが務まるのかと思わせる。
マイケル・ケインの使い方が今ひとつ。
(☆☆☆★★)
本ホームページ
公式ホームページ
映画『キングスマン』 - シネマトゥデイ
キングスマン@ぴあ映画生活