prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」

2015年10月03日 | 映画
相当程度、ミニチュアと着ぐるみを使った日本式怪獣映画の伝統に沿っていて、特に中盤の巨人同士の大格闘はハイキックや膝蹴りまで飛び出すご愛敬(中に入っているスーツアクターが総合格闘技の選手なのだと)を含めて思いがけず楽しめた。

というか、逆に言うとそこに行くまでのながながとした会話劇が退屈で苦痛で、ビデオだったら早送りしているところ。強引に前後編に分けた(その分製作費が増やせるかららしい)ため構成が変わった弊害だろう。

セリフが世界観を補強したり転倒させたりしなくてはいけないのに、言葉だけつるつる上滑りしてばかりいて、前作にも言えたけれど本当に芝居の演出ができておらず、逆に芝居の演出ができていない見本となるくらいのレベル。役者も気の毒になるような使われ方している。

クライマックスの爆弾のカウントダウンと巨人の襲来の組み立てもツボを外しっぱなし。ふつうの巨人がまるで忘れられたみたいに出てこないというのはどういうことだろう。
芝居とか見せ場の組み立てといった娯楽映画の基本がガタピシしているのは困ります。

先日NHK-BSでやっていたメイキングを見たらずいぶんミニチュアと着ぐるみ、操演のウェイトが高いのにちょっと驚いた。もちろんデジタル技術も使っているけれど、基本は手作りなのだね。一番大きい巨人が基本は操演の人形なのですね。

ハリウッド式のCGで埋め尽くすような作り方は予算的にもスケジュール的にも邦画ではムリという消極的理由だけでなく、巨人というモチーフがミニチュア特撮にうまくはまったともいえるだろう。
もっともウルトラマンではないから質量保存の法則を平気で無視されると困ってしまうのだが。

アメコミものみたいにエンドタイトルの後におまけがつくのだが、これ以上の続編というのはいらないと思う。
(☆☆☆)


本ホームページ


進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 公式ホームページ

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド@ぴあ映画生活

映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』 - シネマトゥデイ

10月2日(金)のつぶやき

2015年10月03日 | Weblog

笛吹川 #1日1本オススメ映画 絵巻物風におそろしく平板に傍観される戦いの描写。木下惠介ならではの実験精神を発揮し、白黒画面に部分着色するという特異な処理により何か風景が死化粧しているような異様なニュアンスが出た。深沢七郎原作。 pic.twitter.com/gtdUqmPy5Y

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国連で安倍ちゃんが「難民受け入れを倍にします!」とか言ってたら、日本の元々の難民認定の少なさを知らない国から拍手してもらえたかもしれんぞ!

家畜人六号【小暮 宏】さんがリツイート | 57 RT

想田和弘氏の「 #菅官房長官語で答える 」ハッシュタグ buzzap.jp/news/20151001-…
官僚文学なるものが国会質疑も会見質疑もあらかじめ「クソリプ」と前提することで作成された語法であることを演劇知によって露わにした例。

家畜人六号【小暮 宏】さんがリツイート | 97 RT

マイケル・ムーアの新作 Where To Invade Next は軍産複合体を扱ったものだそう。予告編が解禁。 library.chiyoda.tokyo.jp/wo/opc_srh/srh… #ss954 twitter.com/mirror_u/statu…

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