「エイリアン」みたいに密閉された宇宙船の中で宇宙生物に人間が追われる恐怖を描く作品だけれど、「ゼロ・グラビティ」ばりの無重力状態の描写を絡めたところが視覚的に新味、ふわふわ人や物が浮かんでいるのが海の中のようで、実際生物の姿も時にヒトデ、時にタコといった海中の生物に似ている。
人の血が粒になって宙に浮かんでいるのをぱくりぱくりとプランクトンを捕食するように摂取しながら移動するシーンなどあるのが面白かった。
クルーに地上では車椅子を使わなくてはいけない障碍者が無重力だと負担にならないから参加しているというのは、東洋人の真田広之が混ざっている以上に多様性を表現している。
宇宙生物は便宜的にケルビンと呼ばれる(小学生が命名する)のだが、絶対温度の単位のケルビンにでもひっかけているのだろうか。
作劇とすると密閉性を堅持しようとしながらケルビンがひとつひとつ突破し、そのたびに密閉した空間の外に置き去りにされたクルーが自己犠牲になる、という一種悲壮な見せ場の繰り返しで、それがしまいに思いがけないツイストを見せる。
真田広之もずいぶん英語圏の仕事にシフトしてから長い。当人の言を借りると「ちょっと出稽古に出たつもりが、武者修行になってしまった」ということだが、日本に戻ってくることあるのだろうか。今となってはあまりメリットもなさそうでもある。監督が日本語のセリフを演出できないせいだろうが日本語のセリフが逆に不自然に聞こえてしまったくらい。
(☆☆☆★★)
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人の血が粒になって宙に浮かんでいるのをぱくりぱくりとプランクトンを捕食するように摂取しながら移動するシーンなどあるのが面白かった。
クルーに地上では車椅子を使わなくてはいけない障碍者が無重力だと負担にならないから参加しているというのは、東洋人の真田広之が混ざっている以上に多様性を表現している。
宇宙生物は便宜的にケルビンと呼ばれる(小学生が命名する)のだが、絶対温度の単位のケルビンにでもひっかけているのだろうか。
作劇とすると密閉性を堅持しようとしながらケルビンがひとつひとつ突破し、そのたびに密閉した空間の外に置き去りにされたクルーが自己犠牲になる、という一種悲壮な見せ場の繰り返しで、それがしまいに思いがけないツイストを見せる。
真田広之もずいぶん英語圏の仕事にシフトしてから長い。当人の言を借りると「ちょっと出稽古に出たつもりが、武者修行になってしまった」ということだが、日本に戻ってくることあるのだろうか。今となってはあまりメリットもなさそうでもある。監督が日本語のセリフを演出できないせいだろうが日本語のセリフが逆に不自然に聞こえてしまったくらい。
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