prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「拳銃(コルト)は俺のパスポート」

2017年07月27日 | 映画
口笛をフューチャーした音楽がマカロニ・ウエスタンみたいだなと思ったら、「荒野の用心棒」の公開が1964年でこれは1967年の製作。もろに影響下と考えていいだろう。

クライマックスの埋め立て地のだだっ広くて何もなくて砂埃が舞っているあたりも西部劇の真似というか大人の西部劇ごっこという感じ。無国籍アクションと言われたらしい。

ちなみに「ルパン三世」の原作マンガの連載が始まったのがやはり1967年。「ゴルゴ13」が翌1968年。大藪春彦は1959年に「野獣死すべし」でデビューしている。

鈴木清順とたびたび組んだ峰重義の白黒撮影が素晴らしくて、荒唐無稽なりのリアリティを出すのに貢献している。

銃の描写でライフルの口径がどうとかショットガンというのはどんな銃かとか、初歩的といえばずいぶん初歩的なのだが、当時とすると一所懸命に銃の魅力を描くのに腐心したのだろう。しかしタイトルでコルトと言っている割に持っているのがベレッタだったりするのがゴ愛敬。

クライマックスの時限爆弾を手作りするあたりのアナログ丸出しな感じが今見るとなんともいえない味わい。
外国に高跳びするのに飛行機ではなくもっぱら船を使うのを考えているのも時代がかっている。



7月26日(水)のつぶやき

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