考えてみると、「シャイニング」は原作も映画もタイトルになっているシャイニングという能力そのものはそれほど活躍していないのだけれど、今回のバトルはかなり派手です。ただXメンみたいなど派手な先例があるからちょっと損している。
シャイニングというのはただの超能力というより、年長者から年少者へと意思を伝えることの大切さの象徴みたいなところがあって(その辺フォースみたいね)、悪の超能力者たちが不老長寿にこだわり、永遠に生きるつもりだったりするのと対照的。
映画の「シャイニング」に出てきたキャラクターのそっくりさんが勢ぞろいなのはちょっと笑ってしまった。
スキャットマン・クローザースが演じたハロラン役のカール・ランブリー Carl Lumblyが声や喋り方、顔の筋肉の動かし方まで似せている。
ウェンディがAlex Essoe ダニーがRoger Dale Floydなどなどそっくりさんを揃えたけだが、「E.T.」のエリオット少年ことヘンリー・トーマスがジャック・ニコルソンが演じた父ジャック役というのは、どうも違和感が強くて困った。というか、ムリがあるなあと思って調べてびっくりした次第(最近、「E.T.」の続編の短編がネット公開されて同じエリオットが成長した役で出ていたこともある)。
ニコルソンに似せると、元祖自体が笑いに半歩脱線しかけているような過剰な演技だから完全に笑いに傾いてしまう。
アルコール依存症との戦いが全編に顔を出していて、イアン・マクレガー自身がアルコール依存症に悩まされていて、「スター・ウォーズ」出演中に酒を断てず酔って撮影現場に来てしまい怒られるかと思ったらほっとかれたのでかえって傷ついたとオープンにしている知識も重なって、酒の誘惑との戦いの緊張感が高まった。
考えてみるともともと「トレインスポッティング」のドラック中毒でブレイクした人だし、「ゴーストライター」もアル中役だった。そういう人が表に出て仕事する姿を見せるのには啓蒙的な効果もあるのだろう。
とはいえ、オビ=ワンがそうだったように伝承を受ける側から授ける側になるのを一本の中できちっと表現した好演。