すごいタイトルだなあ。
ただし、刑事がゴキブリというよりゴキブリのような犯罪者を相手にする刑事という意味。ダーティハリーに近い。
というか、あからさまにダーティハリーの影響下にある一作。
ハリーの日本公開が1972年これの公開が73年。
石原プロ製作だけあってハデというかムチャなカーアクションは今では再現不可能な見ものです。
というか、石原プロ作品とすると劇場用映画はこれと続編の「ザ・ゴキブリ」が事実上の打ち止めで、「大都会」などテレビに軸足を移した、移さざるをえなくなった時期の作品。
渡哲也の追悼放映だったのに加えて、先日亡くなった小谷承靖(つぐのぶ)監督のにもなってしまった。
コンビナートなどが見える開発中のがらんとした風景も70年代前半という時代を物語る。
オープニングの未明から朝にかけての光の変化を捉えた撮影が秀逸。
撮影監督の金宇満司は石原プロの常務でもあったのを考えると、常務が撮影してるのかとなんだか可笑しな気分になる。
女性のメイクや音楽はもろに時代が出た。
渡哲也のもみ上げがやたらふさふさしているのがゴルゴ13みたい。