久しぶりに香港映画らしい本格的カンフーアクションなのだが、監督は日本人の谷垣賢治。とはいってももともと香港映画界でスタントからアクション監督をつとめ「るろうに剣心」のアクション監督で日本映画のアクションの基準を変えた人とあっていとも自然に香港と日本を股にかけている。
明らかに歌舞伎町を思わせていかにも日本らしくはあるが、およそコピー的な再現ではないアクションを展開させやすく設計されたであろう大セットが秀逸。
外国人から見た変な日本風ではあっても、知っていて誇張しているのがわかって違和感はない。
日本らしく魚市場を舞台にしたアクションが展開するが、豊洲ではなく築地というのがまたファンタジー。
コワモテの印象が強いドニー・イェンだが、本当に太ったわけでなくメイクでぽっちゃりして太縁のメガネをかけると、なんとも可愛らしい。
冒頭に出てくる東京タワーは本物ではなくセットとCGによるものですという断り書きが出るのだが、わざわざ断るようなことか?
アクションが演じられるのが安全性を損なうような印象を与えるといった理屈なのだろうか。
出てくるテレビがSONY製というのが珍しく妙になつかしい。