日本映画「カメラを止めるな!」のフランス版リメイクなわけだが、冒頭の30分強の長回しのゾンビ映画の撮影現場がそのまま本当にゾンビが跳梁する世界になってしまうくだりで、どう見ても西洋を舞台にして西洋人が演じているのに、登場人物の名前がヒグラシとかいったオリジナルと同じような日本人名だったり、舞台になる廃屋が日本軍が死者を甦らせる研究をしていたという設定だったりなので、なんだいこれ?と思っていたら、後で説明がつく。
もともとのオリジナルがフィクションに現実が侵食される世界を前半で描いて、さらにその裏話を後半で別の角度から描くという、メタの上にメタを重ねていく作りなわけだが、さらにそれをリメイクするというこの映画の成り立ちまで取り込むという仕掛け。
ややこしいがオリジナル同様混乱はしない。
オリジナルのキャストの竹原芳子が出演しているわけだが、このけったいな容姿と存在感が日本人代表みたいな感じで、西洋人から見た日本人のヘンな感じを取り込んでいるみたいなのが微妙な感じ。
また日本人原作者がわからんちん的な描き方をされているのは微妙にひっかかる。
音楽を即興でつける設定なのだが、BGMかと思うと演奏中の音だったりするギャグは可笑しかった。