17世紀後半、アメリカ先住民がまだ白人の侵略をそれほど受けていなかった時期、コマンチの少女とその仲間の前にプレデターが現れるという、時代劇とSFとを組み合わせたような趣向。
コマンチは銃をまだ使わず、弓矢やトマホーク(斧)を武器としているのだが、相対するプレデターも矢を使ったりする。つまり相手に合わせているわけで、条件を接近させた上で狩りを楽しんでいるらしい。
その相手にまだ武力が近代化されていない先住民、それも女とぶつけるとは、考えたもの。
外宇宙から宇宙船に乗って来られるくらいの科学力があるくせに、妙に野蛮なやり方にこだわってたりする。ある意味、人間みたいともいえる。
プレデター自身、狩人であり戦士ということなのだろう。
一作目の南米の密度の高いジャングルとは違い、北米の広々とした野山を舞台にしたのも目先が変わって面白い。
白人たちの中にフランス語を話しているグループがいたりして(白人から見た「新大陸」にはイギリスと共にフランスも大挙して渡った)、まだ様々な勢力が混在している状態で、その中で戦いを通して戦士としてイニシエーションを潜り抜けるのは男だけではないというあたりのフェミニズムと未開?の世界との混淆も上手い。
しかし、アメリカにライオンがいるのか?