宣伝だとトム・ハンクスが初めて嫌な奴の役をやるという触れ込みだったけれど、やはり気難しくても周囲がみんな許してしまうし、それが別に変ではないやはりトム・ハンクスな役でした。
気難しいといっても、その原因がどれも納得がいくのと、不動産屋と姿を見せない隣人の(日本に行っている)息子以外にネガティブなキャラクターはあまり出てこない。
その割にホームから線路に落ちた人をスマホで撮ってばかりな大衆というのが強調されているのがなんかちぐはぐ。
冒頭からハンクスが何度も自殺を試みるが、そのたびに失敗する。コリン・ヒギンズの自殺狂の少年とナチ収容所帰りの老婆のラブストーリー「ハロルドとモード」の主人公ふたりを一人にまとめたような感もある。
乗る車が断固としてアメ車というのは「グラン・トリノ」のコワルスキーみたい。