prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

5月23日(木)のつぶやき

2019年05月24日 | Weblog








「暴走パニック 大激突」

2019年05月23日 | 映画
1976年2月28日公開。
渡瀬恒彦と小林稔侍の二人が強盗に入る銀行を物色してまわる冒頭で、「富士銀行」「第一勧業銀行」「住友銀行」と今では存在していない銀行名のでかい看板だらけ、どの店舗もフロアが広くて行員の数も多く、なんと防犯カメラもない。さらには強盗に押し入る銀行が実名なのだから、隔世の感がある。
言い方悪いが、銀行強盗が一攫千金のロマンを持てた時代の話ということになるだろう。

ストーリーは「ゲッタウェイ」ぽいのだが、拳銃やショットガンを脅しで振り回しても、人に向けて発砲するシーンは基本的にないのがいかにも日本製。

売り物のカーアクションのアメリカ製のスマートさとはおよそ似ても似つかない、これ何人ケガ人が出ているのだろう、この撮影絶対許可とってないぞ何度思わせるかわからないドメスティックな泥臭い荒っぽさは、およそ再現不可能な見もの。

梅田東映の前でロケしていて、「あの空に太陽が」(1975年12月20日日本公開)なんて上映している。

最後の方では金に目がくらんでというのではなく車を暴走させていくうちに一般人もNHKならぬMHKまで物狂いみたいになってぐちゃぐちゃな混乱はスタントの技で見せるのとはまた違うムチャな迫力。

「暴走パニック 大激突」 - 映画.com/a>

5月22日(水)のつぶやき

2019年05月23日 | Weblog
















「ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス」

2019年05月22日 | 映画
早稲田松竹で二本立てだった「バスキア 10代最後の時」のバスキアがカオスの中ですっぽり抜けた空隙のようだったのとは対照的にここでのヴィヴィアン・ウェストウッドは太陽のように中心にあって周囲の人間たちを引き付け、また反発を買っている。

後半、環境問題への関心を高めだして、イギリスには民主主義がない、なんて宣われたのがなんだか意識高くて若干鼻白む。

ファッションショー用の服と売って利益をあげるための服の使い分けというのはどうしているのだろうと改めて思う。

身内にわざわざ大手のバイヤーと手を組んで成長するのをジャマして結局自分が損するのに何でそういうことをするのかと思わせるのが混ざっている。意外と才能のある人間のそばではありがちなことかもしれない。

「ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス」 - 映画.com

「ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス」 - 公式サイト

5月21日(火)のつぶやき

2019年05月22日 | Weblog






「バスキア、10代最後のとき」

2019年05月21日 | 映画
70年代当時のNYの危機的経済状態を語るフォード大統領の肉声から語りだし、なんとも荒廃した、白人たちがみんな郊外に逃げてしまった街の中心部で黒人たちが思い思いに電車やビルの壁に落書きをしているを見せる。

当時の伝えられ方ではもっぱら不良が街を汚して荒廃させてどうしようもないという感じだったが、それらの落書きが実に自由な型にはまらず不定形な多様な生き生きした表現であることが、実際に大量の実物を見ていくうちに自然にわかる。

絵や音楽やファッションといったジャンルはもちろん、作品と作者といった区別なく行き来するカオスの中にバスキアという若者が、抜きんでているというよりは逆にすっぽり抜けた真空地帯のような虚の存在感とでもいった感じで現れてくる。

ある時期のウォーホルがやはり虚の存在感といったものをまとっていたが、バスキアは早逝したこともあって本当にいたのか不思議な感じすらある。

「バスキア、10代最後のとき」 - 映画.com

「バスキア、10代最後のとき」 - 公式サイト


5月20日(月)のつぶやき

2019年05月21日 | Weblog



















「ラ・ヨローナ 泣く女」

2019年05月20日 | 映画
なんとタイトルになっているラ・ロヨーナとは言ってみればギリシャ悲劇の王女メディアが悪霊になったようなものではないか、と驚いた。

元からこういう存在がメキシコにあるのか、メディアから発想したのか知らないが、虐げられて非業の死を遂げた女が化けて出たというのとは違い、並外れた嫉妬と怒りがありえない方向に噴出した、人間はこうもなるのかと思わせる怖さがある。

これが母子家庭で子供を虐待している疑惑と誤解に結びつけたところが感情面で巻き込むのにすこぶるパワフルで、子供を虐待するのと奪われるのとが同時進行する展開には目が離せない。

ロヨーナが神出鬼没に現れる前半の見世物小屋的なショック演出のメリハリから、後半のメキシコの祈祷師のカソリックのエクソシストとは大幅に違うテイストが面白い。

「ラ・ヨローナ 泣く女」 - 公式ホームページ

「ラ・ヨローナ 泣く女」 - 映画.com


5月19日(日)のつぶやき

2019年05月20日 | Weblog
















「バースデー・ワンダーランド」

2019年05月19日 | 映画
描かれる異世界が、世界観の造形とか、視覚的デザインの魅力、少しづつ物足りず、リーダー役の錬金術師がハエに変えられてしまった後でもあまり気にしないで旅を続けたりするのが不思議で、もともとヒロインたちには頼まれたという以上に旅を続ける動機がないのだからストーリーを動かすエンジンがエンスト気味という感じ。

正直、あまりに現実世界と共通するものがなく、あっても平凡なものに思えて、残念ながら絵空事にしか思えず。

「バースデー・ワンダーランド」 - 公式ホームページ

「バースデー・ワンダーランド」 - 映画.com


5月18日(土)のつぶやき

2019年05月19日 | Weblog








「恐喝こそわが人生」

2019年05月18日 | 映画
1968年製作。
ジョー山中がボクサー時代のリングネーム城アキラ名で出演。悲しい持ち味がすでに出ている。

前に70年前半のブラジルにあった日本映画上映専門館のチラシを見たらこのタイトルがあって、よくこれ外国に出したなとも思ったが、考えてみるとニューシネマ時代の反抗と挫折の世界的流れに乗ってもいるのだろう。
今見ると挫折っぷりに何か苛立ちを覚えるのだが。

マリオンになって映画館になる前のショー劇場だった日劇がラストに出てくる隠し撮りが見もの。

「恐喝こそわが人生」 - 映画.com

5月17日(金)のつぶやき

2019年05月18日 | Weblog











5月16日(木)のつぶやき

2019年05月17日 | Weblog



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「かわいい毒草」

2019年05月17日 | 映画
あれ、「サイコ2」みたい、というか「サイコ」でのアンソニー・パーキンスのイメージにのっとって刑務所帰りで異常性のある男と、さらに彼を支配する女性を描くという構造で、「2」を作るときに参考にしたのかもとちょっと思ったりした。

「かわいい毒草」 - 映画.com