MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

JR東日本 キハ37形~久留里線だけに走る希少車両

2006-11-09 | 鉄道[首都圏・JR]
 

先日MAKIKYUは所用で房総半島の某所へ出向いていましたが、その際には少々空き時間があり、これを利用して木更津[Kisarazu]~上総亀山[Kazusa-Kameyama]間を運行しているJRのローカル線・久留里[Kururi]線にも乗車して来ました。

この路線は千葉地区のJR路線では唯一の非電化路線で、閉塞にタブレットを用いている上に、今時のローカル線にしては珍しくワンマン運転を全く行っていないという異色の路線ですが、使用されている車両も久留里線のみで運行されている珍しい車両が揃っています。

その一つが今日取り上げるキハ37形で、国鉄末期の1980年代前半、通勤・近郊型気動車の次世代車両を模索する目的もあって試作された車両ですが、時期が悪かった事もあり量産には至らず、木更津に3両と姫路に2両が配属されただけで終わってしまったので、何だか見慣れない感じの車両と言うイメージを持たれる方が大半かと思います。

これらはJRへの転換時にJR東日本とJR西日本にそれぞれ引き継がれていますが、このうちJR西に引き継がれた車両は加古川線で使用され、その後他区へ転属して現在は使用されていない様ですので、現在はJR東日本の木更津に所属する車両のみが稼動し、このエリアで気動車を使用しているJR線は久留里線のみという事で、実質的に同線でしか乗れない希少車両、しかも現在は同線限定カラーを纏って活躍しています。

乗車機会が殆ど無いこの路線でも全ての列車で使用される訳ではなく、やって来るかどうかは運次第なのですが、MAKIKYUが先日来訪した際にはこの車両が運用されている事が木更津駅で確認でき、まだ乗った事がない希少車両に乗車できるチャンスと言う事で早速乗車してきました。
(久留里線は以前に1回だけ全線乗車した事があり、末端区間は本数も減りますので今回は木更津寄りの数駅間を往復してきただけですが…)

現在この形式は単独では使用されない様で、MAKIKYUが乗車した際は上総亀山方にキハ38形(これも現在は久留里線のみに存在する希少車です)を従えた2両編成で運行していましたが、木更津に戻る際に乗車した列車や途中駅ですれ違った列車もこの編成でしたので、この編成が現在の久留里線を走る列車の基本形なのかもしれません。

ちなみにこの車両、通勤型という事で車内はずらりと一般的なロングシートが並び、車両自体も冷房化改造はされていますので所要1時間程度の久留里線では十分な車両ですが、同線を走るキハ38形は座席に特徴があり好みが大きく分かれますので、もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様が久留里線に乗車されて上記の2両編成に当たった場合、どちらに乗車されるか好みで選ばれると良いかと思います。
(どちらもレア物という意味では乗車価値が十分にあります)

それにしてもこの路線、東京都心からでも1時間程度でアクセスできる場所を走っているとは思えない程のローカル線ですが、なかなか興味深いものがありますので、是非一度訪問されると面白いかと思いますが如何でしょうか?

木更津周辺ネタは他にも幾つかありますので、またその内取り上げて行きたいと思っています。

写真は横田駅で交換待ちの木更津方に連結されたキハ37形とその車内です。