晴れ、19度、88%
おせちを作るのが好きです。もっと正確に言うとおせちをお重に詰めるのが好きです。ところが、今年のお正月、我が家にはお重がありません。蓋つきのお椀もありません。毎年モモさんのお重になるわっぱのお弁当箱すらありません。私の大失敗がなければ今年のお正月は日本のはずでした。一足先にお重もお椀も日本に帰っています。そこで、大皿に盛ることにしました。
一番のメインには、黒豆、牡蠣の燻製、かまぼこ、伊達巻、海老の酒蒸し、栗きんとん。これにガラスのドームを被せました。
お頭付きは、お重に入れることができません。いつかは作ってみたい鯛の尾頭付きです。そこで、今年はマナガツオのお頭付きを一皿に。 これも燻製にしてみました。香港この時期、鯛は品薄です。そして鯛よりのお値段がいいのがこのマナガツオです。白身の魚です。身の取れ方、脂の乗り方がヒラメなどに似ています。
買ってきたものはかまぼことシメサバだけです。シメサバは家で炙ります。 阿房宮と名前のある食用の菊の花を戻して添えてみました。お湯につけると菊のいい香りがします。
お正月用の蒔絵の蓋つきのお椀は古物を買いました。薄い挽きですが小ぶりな朱色です。例年、黒のお椀があるとお餅の白が冴えるのにと思ってきました。手持ちの普段使いの合鹿椀に今年のお雑煮を装ってみました。 我が家は福岡ですので丸もちです。なぜか佐賀のお餅なのに角もちでした。
こうして大皿に盛るのも楽しいのですが、お重に詰める前の張り詰めた気持ちが私にとってお正月そのものです。来年はまた、大小のお重が並びますように。