チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

枕元の写真

2017年01月26日 05時12分28秒 | 日々のこと

晴れ、16度、83%

 引越しの荷物を出して、今残っている物は主人の身の周り回りの物とほんの一山の私の服、少ない台所道具だけです。私の枕元にあった主人がフィンランドから買ってきてくれたミーのぬいぐるみも、にこママが作ってくださったモモのフェルトのぬいぐるみも、みんな東京港に着いた荷物の中です。枕元の出窓にあるのはスタンドだけ、夜になると時計がわりにAppleWatchを充電します。このベットでモモさんと13年一緒に寝ています。

 大きな壁の額はほとんど日本に向けて出て行きましたが、家族の写真を入れたフレームは半分近く残しました。私たち家族の足跡がわかるように時代が違うものを残しました。もちろん一番新しい写真は孫娘。そんなフレームの一枚が我が家の先代の犬2匹、テツとケンの写真です。ケンの顔は幼く、テツは壮年期。これは平戸にキャンプに出発する直前の写真です。荷物に入れかけたこのフレームを元の本棚に残しておきました。

 向かって右の犬がテツです。まだ東京に住んでいた時、保健所に追われているこのテツを家に迎えました。荷物を作っていた時、もう一枚のテツのフレームを見て、忘れていたことを思い出しました。このテツを連れて私は引越しをしました。飛行機で犬と一緒の引越しは、今回のモモさんが初めてではないと思い出したのです。テツとモモさんでは犬種も違います。国内線と国際線では飛行機の飛ぶ高度も違います。なのにテツの写真を見ながら、急にその時まで私が心に持ち続けていたモモさんの飛行での心配が消えて行きました。短頭種、高齢、飛行中のモモさんの体調変化が心配の種でした。

 このテツとケンの写真のフレームが、4日前本棚から私の枕元に移動していました。枕元に持ってきたのは主人しかありません。私と同じくらいモモさんのことを心配している人がいることをすっかり忘れていました。男の人ですから口にこそしません。この数週間、主人がモモさんを抱く様子が今までと違います。しっかり抱いて、何か心の中で話しかけているようです。時には、抱いたまま窓から香港の夜景を見ていることもあります。

 言葉にしないで、そっとこの写真を私の枕元に置いてくれました。この写真に寄せた主人の気持ちが痛いほどにわかります。モモさんと私が香港を離れた後もこの写真は主人と残ります。主人がいつか日本に帰ってくるときの荷物に入ってくるはずです。それまで主人を守ってくださいね、テツ、ケン。

コメント
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