曇、27度、84%
私は乾燥したお豆が好きです。お豆を水で戻してコトコトと火にかける、時間の流れがある作業は忙しない毎日に潤いをくれるように思います。昔はどこお家でもお豆を焚いていたものです。日本で売られていなかった「レンズ豆」「ひよこ豆」を初めて香港の市場で手に取った時の嬉しかったこと、はっきりと覚えています。
「雨が降ると外に出れないので、お豆でも炊いて時間を過ごしてください。」と添えられたお豆3種類を頂いたのはひと月ほど前でした。 ところがちっとも雨が降りません。その上連日ぐったりなるほどの暑さです。お豆を炊くのには暑すぎます。
すると昨日、別の友人からいただいた小包を開けると、 お豆が出て来ました。先日いただいたお豆のうちの一つ「鞍掛豆」です。産地は違いますが、青大豆で茶色い斑点が一つ入っている「鞍掛豆」です。思わず手に取って大笑いしました。私とお豆の関連性が友人たちの頭に入っているのかもしれません。
「お豆を炊きなさいっていうことね。」と昨夕は3種類のお豆を水に浸けて休みました。2種類の「鞍掛豆」は味比べをするために別々に炊きます。朝起きてすぐ火を入れました。
お豆は豆質も香りもそれぞれです。煮豆だけではもったいないお豆料理、お豆の質を見極めて組み合わせて料理に使います。組み合わせや料理を考えるのがまた楽しい時間です。
「鞍掛豆」は青大豆で枝豆のような匂いがします。味香り共に似ているのに日本で売られていないお豆があります。メキシコ料理の付け合せによく出てくるものです。香港でよく通ったメキシコ料理のレストランの味を思い出します。同じお豆料理でも合わせる料理が違うと味まで変わります。「ぶどう豆」大豆の甘煮が香港セントラルの「ヨンキー」の有名なガチョウのローストに添えられています。ガチョウのローストと「ぶどう豆」これが実によく合います。その組み合わせの妙に「ヨンキー」の料理人のセンスを感じました。
さあ、この3種類のお豆たち、炊き上げると小分けして冷凍しておきます。料理を思いつくとすぐに作ることができます。この夏、友人たちからのお豆で元気をもらいます。