晴、5度、62%
2軒の交番、7軒のコンビニの前を通るのが私の朝の走るコースです。早朝ですから、用心のためです。12月に入った頃からコンビニの前ののぼりが「肉まん始めました」と写真入りで立っていました。どこののぼりを見ても「肉まんが食べたい」と思います。「でも、もっといっぱいお肉が入った大きいのが食べたい」と走りながら思います。昨日の朝、「肉まんが食べたい」がピークに達しました。
家に帰り冷凍庫を見てもミンチはありません。豚肉の塊をミンチにするところから始めました。朝一番のパンを焼いた後のオーブンの余熱で「肉まん」の生地を発酵させます。長ネギも、タケノコもないので急いで干し椎茸を戻しました。「お昼には食べれるなあ。」
零下10度の中国大連の朝、黙々と湯気が上がる小さな店先に行列が出来ています。朝早くから仕事に出かける人の朝ごはんです。大きな蒸籠がいくつも並んで、好みの「饅頭」を袋に入れてもらいます。持ち重みのする大きな「饅頭」はしっかりとお腹に収まります。私は「冬菇包」を買いました。主人と二人、地元の人に混じって寒い中、外で食べました。「冬菇」は椎茸です。手のひらから伝わる「肉まん」の暖かさ、懐かしい味と思い出です。
とにかくお肉をいっぱい詰めたい、生地を思い切り伸ばして椎茸入りのミートボールを包みます。「格好なんてどうでもいいわ。」台所の窓ガラスも湯気で曇ります。美味しい匂いが立ち始めました。もう一息で肉まんが食べられる!蒸籠の蓋を取ると湯気の中ブサイクな大きな肉まんが見えました。 割るとこんな風にお肉がいっぱいです。大連の「冬菇包」には敵いませんが、椎茸が香る大きな肉まんはすぐに私の口に。「美味しい!」
中国の寒い地方の早朝はこうした朝ごはんから始まりました。コロナの中、「饅頭」の店は仕事を続けてるのかな?近代化が進むと屋台のような朝ごはんの「饅頭」屋は無くなるかもしれません。無くなっても私の胸の中には温かい大きな「饅頭」の思い出が残ります。