曇、14度、66%
可愛い絵付けの陶器の「クグロフ型」を見たのはフランスの料理の本の中でした。1990年代の初めです。陶器ですから火の当たりが優しいだろうなと想像します。このアルザス地方の菓子型を手に入れたのはそれから20年も経ってからのことでした。 金属の「クグロフ型」より溝のカーブが優しく、キリッとした焼き上がりではなく、丸みを帯びたクグロフが焼き上がります。
アルザスには他にも「イースター」向けの焼き型があることを知ったのは5年ほど前です。羊やうさぎの形のケーキが焼けます。不思議な形の菓子型です。 この型は「アニョーパスカル」と呼ばれるものです。陶器が真半分に割れて焼く時は太い針金で貼り合わせて使います。アルザス地方のイースターのケーキはパサパサ、ポソポソ、お世辞にも美味しいケーキだとは言えません。菓子型ですから何を焼いてもいいでしょうと言うわけで、「アーモンドとにんじんのケーキ」を焼きました。
この型は型から外すのが難しく、温度調整が悪かったので後ろ足の部分が焦げてポロリと壊れました。 うさぎの目と耳の部分です。
和菓子も中国菓子もいろんな焼き型や抜き型があります。その土地の人たちが代々使って来た菓子型には現代のシリコン型では出せない温もりを感じます。
クリスマスは「クグロフ」、イースターは「アニョーパスカル」。優しいお菓子お菓子が焼けそうです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます