チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

10ヶ月ぶりに義母に会いました。

2021年08月21日 | 義母とのこと

曇、25度、78%

 施設にいる義母に最後に会ったのは昨年の10月のことです。圧迫骨折を起こし、かかりつけの病院に連れて行きました。以来、パンデミックで老人施設への入館、面会すらできない状態でした。この10ヶ月、義母の薬は私が代理で病院に取りに行きました。会えませんが身の回りの品、季節ごとに必要な衣類、公の書類を届けるなど月に4、5回は施設に通います。

 今月は「介護保険」の申請の月です。施設に入って以来、施設のケアマネージャーさんがその手続きを代行してくれます。3日ほど前にケアーマネージャーさんから電話がありました。「病院での意見書が必要です。病院にお連れください。」特別に外出が許可されることになりました。

 病院の予約時間に合わせて迎えに行きました。車椅子で連れてこられた義母はひとまわり小さくなったように見えました。長かった髪が肩ぐらいで切られています。施設に入っても染めていた髪がすっかり白くなっています。目元に力がありません。車の中で久しぶりに二人きりで話しをしました。

 気付いてはいましたが、「認知症」が進んでいます。ほんの数秒前に話したことを忘れます。繰り返し施設内で「盗難」があると口にします。「盗難」は実際にあったことではなく義母の思い込みです。私の母でも同じ経験をしています。

 病院での医師との面談は触診すらなく私に現状を聞かれるだけのものでした。書類作成上、本人を診たことが必要だったようです。支払いを待合室で待っていると施設から電話がありました。「お義母さん、職員に病院帰りに買い物に行くと言ってるようです。真っ直ぐに連れて帰って来てください。」パンデミックの状態のなか、施設内でのクラスターを懸念されています。「もちろんです。」と答えました。現在は痛みがないので車の乗り降りは以前より上手く出来るようになっています。車に乗るなり、「買い物に行く。」と言い始めました。理由を言っても理解出来ません。繰り返し同じことを問答している間に車で5分の施設に戻りました。

 10月には94歳になります。「認知症」が進むのは当然です。施設側が一番困っていることは下の失敗だそうです。「パンツ型のおしめ」では間に合わず、一日中大きな「おしめ」をしています。昨日も粗相した時のために、短い時間の外出ですが換えの「おしめ」とズボンが荷物に入っていました。

 施設に届け物をするときは、菓子、果物、花を一緒に届けます。でも全部忘れてしまっています。「認知」が進んでも穏やかに生活出来ること、何かの時には常に人目があり対応を迅速にしてもらえること、施設に入れてよかったと思っています。11月には施設入所、2年目を迎えます。

 母、義母と同じ女性の老後を見ながら自分のそう遠くない将来を考えます。寿命が延びた現代、私世代の人たちは同じように自分の老後を見つめているのだと思います。

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イワシ、松の実、オレンジピール

2021年08月20日 | 昨日のお昼ご飯

曇、23度、90%

 生きのいいイワシが魚屋に並んでいました。家に持ち帰りさばいていると、小振なので脂ののりが今ひとつです。脂が乗っていればそのまま焼くのが一番美味しい、さて、どうやって食べようかな。イタリアの家庭料理におろしたイワシに詰め物をしてオーブンで焼く料理があります。薄ら覚えですがパン粉をつなぎに、松の実やレーズンなどを入れてくるりと巻いて焼くだけの簡単料理です。

 小さなイワシなので、レーズンがはみ出しそうです。代わりにオレンジピールを使ってみました。 パン粉でなくパンを大まかにほぐして使っても良さそうです。 爪楊枝で止めて、焼く前に月桂樹の葉を乗せました。焼き初めはイワシ独特の生臭さが出てきますが、香ばしい香りがし始めると出来上がりです。

 熱々を食べます。 イワシ、松の実、オレンジピールの順で美味しさが口に広がります。オレンジピールのほんのりした甘さが青魚とよく合います。脂が少ないので松の実がそれを補いナッツの香ばしいさが香ります。パン粉のおかげで4匹のイワシでお腹がいっぱいになりました。

 イタリアやスペイン、ポルトガルなどの家庭料理にはイワシや、タコが使われているのを見かけます。オレンジピールや松の実、レーズンを魚と合わせる、「おやっ?」と思われるでしょうが、絶妙な味の世界です。ピザやスパゲッティもいいけどこうした魚料理により南欧らしさを感じます。もう少し大きな脂ののったイワシならもっと美味しいに違いありません。この料理、正式な名前があるのですがどうも思い出せません。

 

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「ほうじ茶」を作りました。

2021年08月19日 | お茶

雨、22度、88%

 今年は早い梅雨入り、早い梅雨明け、その後、雨のない猛暑の日が続きました。やっと雨が降ったと思ったらすでに十日近く降り続いています。

 暑い日が続く中、水分補給は大事です。この夏は珍しく冷茶を飲み続けました。頂き物の「ほうじ茶」「玄米茶」の水出しが手元にありました。大きなメッシュのティーバックで簡単に美味しい冷茶が作れます。ひと月ほどこの冷茶で過ごしました.雨が降り出すと気温がぐっと下がりました。久しぶりに熱いお茶をいれようと、茶筒を開けました。「あら!」茶っ葉の色が変わっています。深い緑が褪せて薄茶色です。全部の茶筒を開けました。「紅茶」「中国茶」はどれも変化なし、高温の影響を受けたのは日本の「煎茶」だけでした。中国の緑茶「龍井」は日本の緑茶のような緑の葉ではありませんが、「煎茶」二種類と「龍井」をいれて飲みました。「煎茶」が味、香り共に傷んでいます。

 そこで「煎茶」で「ほうじ茶」を作りました。 「ほうろく」が無くても厚手の鍋で作ることが出来ます。煎っている間、常に葉を動かし続けます。白い煙が立ち始めると火を小さくして10分近く煎れば出来上がりです。

 大きく広げて冷ました葉で早速「ほうじ茶」をいれました。頂き物の「煎茶」ですので、高価なものに違いありません。すっきりとした味わいのある「ほうじ茶」になりました。飲みながら、この葉を濃く煮出して、「ほうじ茶ラテ」を作ったら美味しいだろうと思います。

 無駄にすることなく「ほうじ茶」に変わりましたが、「緑茶」をダメにする度に気持ちは凹みます。「やっぱり、煎茶の方が好き。」としみじみ。

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デュオテックスのモップ

2021年08月18日 | 身の回りのもの

曇、23度、84%

 一週間以上雨の日が続いています。夏は素足で家で過ごします。床の汚れを一番感じるのは足の裏です。掃除機をかけただけではベタベタと嫌な感じです。床の拭き掃除は欠かせませんが、水拭きするには湿度が高すぎます。

 香港に渡って以来、家の床拭きはモップを使ってきました。木の柄に布のモップでした。布は乾き難く、カビ、匂いが発生するので度々取り替えました。そのうち、日本から使い捨ての紙を使うモップが入ってきました。喜んで飛び付きましたが、汚れの落ち方や紙を使い捨てにするのが好きになれずに使うのを止めました。

 帰国後この家でもモップで拭き掃除をしています。選んだのは「デュオテックス」という会社のモップです。帰国当時はまだカーペットは敷かれていませんでしたから、拭き掃除は大仕事でした。幅が47センチと大きなこのモップは重宝しました。しかも柄が2メートル近くまで伸びますから高い天井の途中まで届きます。

 モップの部分はマイクロファイバーの布をマジックテープのような感じで取り付けて使います。取り外しも簡単です。マイクロファイバーですので、濡らしても乾いたままでも使えます。使い終わればよく洗って乾かします。マイクロファイバーゆえにすぐに乾きます。嫌なニオイも残りません。カーペットを敷いて拭く床面積が小さくなったのでモップの先を幅30センチに変えようかと考えましたが、モップ先の回転が良く狭い場所でも難無く使えます。

 雨が降り出してからは、乾拭きを続けています。乾拭きだけで掃除機なしでもマイクロファイバーがゴミも取ってくれるので足の裏は気持ち良く感じます。月末まで天気予報は雨マークが並んでいます。早く水拭きをしたいものです。

 値段は高めですが、4年間使ってみて機能性と仕事力を高く評価します。スウェーデンの会社がポーランドで作っている商品です。以前は頻繁に買い換えていたモップの先ですが、このマイクロファイバーの布は4年経ってもくたびれません。私の信頼するモップです。

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いちじく大福

2021年08月17日 | おやつ

大雨、24度、80%

 昨日は母の命日でした。「餡物」が大好きな母でした。遠く離れている私はふた月に一度しか施設に母を見舞うことが出来ません。そこで、職員の方のお金を預けていつも母のそばに「餡物」があるように頼みました。昨日は母へのお供え物にと丸ごといちじくを入れた大福を作りました。

 いちご大福の3倍くらいの大きさです。 コロンと重みのある大福に仕上がりました。庭から取れるいちじくの小振りなものを選びました。いちじくの周りに「白餡」を挟みました。いちじくは香りの強い果物ではありません。ねっとりとした中心はプツプツと種が口に当たります。季節の菓子らしい「いちじく大福」が出来ました。

 この「いちじく大福」といつもよりいいお線香を携えて、お墓参りです。お寺に着くと雨が上がりました。お線香の煙の向こうに「いちじく大福」がデンと供えられました。

 最近「大福」をよく作ります。お店の「大福」より餅の甘みを抑えているので、幾つも幾つも食べれます。餡もその時の気分で代えます。粒餡、白餡、かぼちゃ餡、花豆餡。ついつい食べ過ぎてしまいます。

 母は「いちじく大福」喜んでくれたかしら、また降り出した雨の中急いで帰宅しました。「いちじく大福」大きさが大きさです。大きく口を開けて食べました。

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母の命日

2021年08月16日 | 自分ごと

雨、23度、86%

 今日は母の命日です。8年前に逝きました。香港で受けた訃報、急いで帰国、その翌日、母の残した言葉通りに血縁の息子と二人で送りました。暑い日でした。

 この家の改築が始まっており、父の位牌は母の施設の部屋の保管してありました。毎年この日になると思います。お盆で帰っていた父が母を連れて行ったんだなと。

 母が亡くなってから年々、母への思いが変わっていくのを感じます。私自身、歳を重ねているからだと思います。それでも母への嫌悪は心の底から消えることはありません。時折ひょっこりその嫌悪感が顔を出します。時には口にしてまで「嫌な人」と思います。

 私が18歳で家を出て東京に行って以来、母は正に同じこの家の40数年ひとりで住んでいました。掃除をしたり、庭で草をいじったり手を動かしている時、「いったい母は、毎日の時間をどう過ごしていたのかしら。」と思います。掃除をするわけでもありません、庭に草花を植えるような人ではありません。以前はこの家に帰って来る度に私は掃除から始めました。母を施設に入れて、いよいよ改築の前の整理に入った時、どこから手をつけていいのか呆然としたことをはっきり覚えています。

 ホトトギスが庭に咲きました。この花を教えてくれたのは母です。夕方散歩をしながら、古い北原白秋の歌が口をついて出てきました。この歌を私に教えてくれたのは母です。そんな風に母を思い出します。朝走って家に帰る時、福岡の南に向かって走る道に出ると短い間ですが「油山」が視界に入ります。母が初めに入った老人施設のあたりが遠くに見えます。すると「お母様、ごめんね、」と自分では思いもかけな言葉が心に浮かびます。なぜでしょう?何にごめんねって言っているのかもわかりません。でも今では「油山」が見えるといつも心に浮かぶ言葉です。

 母娘の確執を耳にすると、私だけではないことに安堵します。「嫌な人」「嫌いな人」に変わりはありません。それでも何かが私の中で変わり始めていると気付きます。そして、その変わり始めている自分を好きだと思います。

 お仏壇は始末しました。毎朝、お線香をあげ、手を合わせる父母の写真です。

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お家で焼くパンは贅沢品ではない。

2021年08月15日 | パン

雨、23度、82%

 散歩をしていて角を曲がると小さなパン屋さんが見えます。しゃれた作りのパン屋さんが思わない場所にひょっこり建っています。どんなパンを焼いているのか必ず立ち寄ります。店構えが小さくても品数も多く、パンを焼く人の水準の高さを表しているように思います。どのお店もお客さんが絶えません。最近流行りの「食パン」専門店では開店前から行列を見ることもあります。

 日本帰国後、この4年間ほぼ毎朝小さなフランスパンを焼いています。フランスパンのために高温まで上がるガスオーブンを備えました。香港時代はスペースの問題で電気オーブンでした。焼きたてのフランスパンの美味しさは格別です。私が日本にいなかった30年の間に大きな変化が小麦粉にありました。以前は日本の小麦から作る強力粉は製パンには不向きでした。それが最近では北海道から九州までそれぞれの土地の小麦粉で製パン用の小麦粉が作られています。その小麦粉を試すのも私の帰国後の楽しみでした。

 フランスパン用には「準強力粉」を使います。高価なフランスからの輸入粉まで手に入れることが出来ます。私が使う粉は北海道産のものと日本で精製されたフランスの小麦粉を合わせて作っています。近くスーパーでは売っていないので月1回、デパートの富沢商店で買い求めます。スーパーに並ぶパンの値段と比べると私の焼くパンは高くつくものに違いないと思っていました。

 先日入ったパン屋さん、レジに並ぶ人は思い思いのパンをトレーに沢山載せています。小さな子供連れから私年代のご夫婦までパンを食べる人の多さを知ります。その店でふと「パンの値段」を見ました。どの店に行ってもすでに翌日の「パン種」が冷蔵庫に寝ていますから、パンを買うつもりはありません。ですから「パンの値段」を見ることがありませんでした。買っていかれる人、数個のパンに1000円近く払っていました。以来どのパン屋さんを覗いても「パンの値段」を見ます。そして初めて自分のパンが一体いくらで出来ているか計算しました。フランスパンですから、粉と塩と水と酵母です。 この1本でおよそ80円ほどです。「なんだ、そんなに高くないじゃない。」

 ずっと贅沢品を食べていると思っていました。焼きたてを食べる贅沢はあります。スーパーのパンよりは少し高いかもしれません。でもなぜかホッとしました。

 パンの種を触る喜び、焼ける時の香ばしい香り、こんなおまけまでついて来る家で焼くパンです。パンを焼く喜び、食べる喜び、やはり贅沢品かな。

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青田の匂い

2021年08月14日 | お盆

大雨、23度、90%

 お盆の準備はお墓掃除に始まります。福岡、このお盆の間ずっと雨予報が出ていました。雨が降り出す前に両方の家のお墓掃除を終わらせたいと思います。街中にある私の実家の菩提寺から始めます。このお寺、遅く行くとお寺の外まで車が並んでいる始末です。山門は6時に開門、その時間に合わせて行きました。一方、主人の実家の霊園は西の小高い山に広がります。ありがたいことにこのお盆の時期だけ、開園が早くなります。私の実家のお寺から主人の実家の霊園まで早朝でしたので車で30分、空はだんだん曇って来ました。

 霊園に来る楽しみがいくつかあります。ひとつは山の中腹から眺める福岡の景色です。天気のいい日は博多湾をぐるっと東の志賀の島まで見ることが出来ます。季節を問わずこの眺めは心が晴れます。「福岡も大きな街になったのね。」と繰り返し思います。年末、両彼岸、お盆と霊園の周りの自然は季節によって違った顔を見せてくれます。霊園すぐそばの「布袋草の池」昨年発見してその布袋草の多さに驚きました。 一見草原のように見えますが、池です。昨年ほどではありませんが小ぶりなヒヤシンスのような花が咲いていました。

 福岡は住宅街の中にも時折ぽっと田んぼが出現します。でもこの山の麓に広がる田んぼはずっと広がっていて懐かしい思いがします。子供の頃は身近にあった景色です。お盆の頃は「青田」が見られます。ここでも必ず車を停めます。大きく息をすると青田を渡る空気が胸に染み渡りました。草いきれも匂います。もう一度深呼吸をして車に乗るとフロントガラスにポツポツと雨が落ち始めました。

 以来、ずっと雨です。しかも大雨です。昨日は迎火を焚くことも出来ず、提灯を下げるのも憚られるほどでした。両親もモモも間違いなく帰宅してくれるとは思います。いつもは玄関先に下げる提灯をデッキにぶら下げました。 「モモさん、こっちですよ。」しばらく我が家も賑やかになりそうです。

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乾燥イチジク

2021年08月13日 | 日々のこと

雨、24度、84%

 庭のイチジクから毎日実が採れます。甘いイチジクです。まだ4年目の木ですが大きくなりました。今年はカラスから守ろうと木全体にネットをかけました。功を奏して一つもカラスについばまれていません。

 もぎたてを食べます。おやつにクリームと合わせて食べます。お肉料理にソース代わりに合わせます。沢山あるのでイチジクのない冬のために保存をすることにしました。「乾燥イチジク」」は甘みが凝縮します。そのまま食べても、焼き菓子に入れてもいい。福岡は暑くて晴天が続いていました。天日干しにするつもりでいたのに、一変、天気予報はしばらく雨マークです。そこで、オーブンで乾燥させました。

 低温のオーブンに長時間入れておくだけの手間いらずです。 ずらりと並んだイチジクが可愛い。時折、オーブンを開けて乾燥具合を確かめます。焼き林檎とも違う甘い香りが匂います。幸せな時間です。 もういいかな?

 香港時代は世界中から入ってくる「乾燥イチジク」を食べました。白っぽいいちじくのアメリカ産は丸のまま。トルコ産は丸のままですがそのまま潰して丸い小さな餅状で売られていました。ヨーロッパのものは皮の色が紫に近く、少し湿り気がありました。イチジク好きな私はどれを食べても美味しいと思いました。香港では生のイチジクは売られていませんでした。小さなイチジクの木を出窓で育てたこともありました。

 まだ沢山採れそうです。次は「イチジクジャム」を作りましょう。庭からの贈り物です。 

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「オリーブキタリッジ、ふたたび」 エリザベスストラウト

2021年08月12日 | 

雨、24度、82%

 「オリーブキタリッジ」に続いて続編「オリーブキタリッジ、ふたたび」を読み終えました。「オリーブキタリッジ」は10年近く前に刊行されていましたが、私が手にしたのは今年です。「オリーブキタリッジふたたび」の書評を読み前作を読んでみようと2冊を取り寄せました。2冊共和訳が出ています。

 オリーブキタリッジはアメリは北東部に住む女性、72歳から86歳までが2冊にわたって描かれています。本の刊行は10年空いていますが話は前作から引き続いています。夫を亡くしたオリーブは2度目の夫と出会い、その夫も他界したあと老人ホームに入ります。彼女を取り巻く人たちを通してちょっと頑固で偏屈なところもある決して可愛いおばあさんと言えない「オリーブ」が描かれています。

 短編が脈絡なく続くのですが、最後には話は一つに落ち着きます。読んでいて短編集だと気付かずにいました。作者のエリザベスストラウトはまさに私と同じ歳です。「オリーブ」という自分より年上の女性を描く、つまり自分の将来を見据えた小説です。高齢者、特に女性の日常疾患の描写など、まだ私も経験していませんが、いずれ来るだろう自分に置き換えて読みました。心臓からくる疾患から転倒し入院、家での一人暮らしは不可能となり老人施設に入所します。片意地なところもあるオリーブが息子が勧める施設にすんなんりと入りました。独立住居型の施設です。私は3人の親を施設に入れましたが、誰一人としてすんなりと施設に行ってくれた者はいません。3人共、抵抗しました。自分はどうなるのかな?いずれは私も施設のお世話になるはずです。きっと私は親たち3人以上に手こずらせてしまうだろうと思います。オリーブの性格の割り切りの良さなのか、アメリカの社会性なのかと考えます。

 読みながら時折私はオリーブが嫌な女性だと思うこともしばしばでした。でも何故かページを先に先にと進めてしまいます。私たち年代以上の読者には身につまされる「オリーブキタリッジ」の話です。

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