9月11日 (火)
今日はローテンブルグ→シュタインナッハ(普通電車で14分)
→トゥロイヒトリンゲン(普通電車で1時間6分)
→ミュンヘン(普通電車で2時間)
トゥロイヒトリンゲンまでの電車の中で、
私は我々の目の前に座った夫人に目を奪われた。
頭のてっぺんから爪先まで一目でそれと分るほど
ゴージャスで高級な装い、
身につけた品々の品の良さ・・・
今までに見たことのないその姿に、失礼とは思いつつも、
「失礼ですが・・・お写真を撮らせていただいても
よろしいですか。」と問うと、
即座に「いいえ。今はプライベートですから。」と断られた。
うっ、プライベート?
どのような身分の人かは分らないが、
このページに是非是非載せたかったのに・・・。
私のがっかりした顔を見たのか、
その後ろ側の席にいたテキサスから来た
と言う御夫妻が話しかけて下さり、
近くにいた日本人の学生二人も一緒に加わって、
楽しい時間を過ごすことが出来たが、
未だにあの貴婦人が何者か気になっている。
そして、乗り換えの時、あの貴婦人はとてもにこやかに
「良い旅を!」と声を掛けてくれ、
テキサスの御夫妻は
「家には馬がいるのよ、是非乗りにいらっしゃい。」と
声を掛けて下さった。
ミュンヘンには10年以上前になるが、一度来たことがある。
そして、また是非行きたいと思っていた所だった。
ミュンヘンの中央駅に着き、歩いて5分。
今夜の泊まりは「Best Western Atrium HTL」
ごくごく普通のシティホテル。
荷物を置いて、急いでマリエンプラッツに向かった。
1639年にスウェーデン軍の占領から解放されたことを記念して
聖母マリア像の柱が建立され、その後、この広場が
マリエン広場と呼ばれるようになったとのこと。
ヨーロッパを歩くと、地続きのせいか、
いつも「どこか」に占領されていたという歴史にぶつかる。
もちろん、今もあちこちで戦争があり、
毎日のようにテレビニュースで取り上げられているが・・・
少なくとも、私達が観光で出かける所は、本当に平和そのもので、
記念館を覗いたりパンフレットを読んだりして、
初めて過去の悲惨さを知るのだが、
今の幸せが決して偶然や成り行きの物ではなく、
過去の人達の想像も付かないほどの苦しみや流血の結果であると、
つくづく考えさせられる。
さて、夕方の5時前、マリエンプラッツに着くと、
もう新市庁舎の前にはたくさんの人集りがあった。
1867年から1909年に建てられた新ゴシック様式の建築物で、
等身大の人形が回る塔の仕掛け時計が目的だ。
写真だけではなぜ毎日これだけ多くの人達が、
この広場に集まるのか絶対に分らないが、
私の動画よりもっとすばらしい動画をYOU TUBEで見つけたので、
拝借させていただいた。
広場は10年前と違い、新しい店舗が広場の前に立ち並び、
とても小さくなったように感じた。
「10年一昔」と言うが、どこもかしこも・・・
もちろん私達の住む日本も、本当に変化が激しい。
次の10年後はもちろんのこと、
これからはもうどこにも行けないと思うが、
今まで見てきた全ての物が、
私にとって「宝物」だという思いをさらに強くした。