9月11日 続き
あっという間にカラクリ時計は終わりを告げ、人々が散った。
昔、夫が仕事で出張した時に行ったという王様のビール工場に、
一度連れて行ってもらったことがある。
全くお酒の飲めない私だが、
卒業旅行に来ていた金沢大学の三人の女性や
早稲田大学の事務局の若い男性が合流してきて、
楽しくて楽しくて、5時間ほどここに居続けた。
あの時のあの店にもう一度行きたい、
と思っていた「ホーフブロイハウス」を探した。
カラクリ時計から5~6分歩いて・・・あった、あった・・・
周りはラーメン屋などが出来、
かなり変化していたが、中に入るとあの時のままだった。
1589年に バイエルン公・ヴィルヘルム5世の命により
ブルワリーとして開設され、
当初は茶色のエールビールだけが醸造されていたという。
何かの本で読んだような気がする・・・、
ここは王立のビール工場だったが、
一般民衆から王様だけがおいしいビールを飲むのはけしからん、
という暴動が起きて、
150年ほど前に民衆も入れる居酒屋になった・・・
第二次世界大戦中、連合国軍による空襲の被害を受け、
建物は破壊されたが、
地下室にあった数百のビールジョッキは無事だったとか。
今、私達がビールを楽しんでいるのは、
1958年に再建されたホールとのこと。
長いテーブルに何人かが相席するが、家族連れが私達の奥に座った。
ニュールンベルグから2日間の旅行でミュンヘンを訪れたという。
御両親は全く英語が分らないようだったが、
11歳と13歳の二人のお嬢さんの通訳で楽しく話すことだ出来た。
私のつたない英語でも十分通じるので驚いたが、
彼女達は毎日英語の授業があるそうだ。
日本でも小さい時から毎日英語の授業があれば、
きっと皆話せるようになるだろう。
2時間ほどでその家族が去って行った後に、
横に座ったのはブラジルからバイクで来て、
一週間の休暇を楽しんでいるという二人連れだった。
200人の正社員と300人のパートタイマーを抱える会社の社長で、
自分の親はドイツ人、もう一人は社員、
二人ともエンジニアだと言っていた。
車の組み立ての仕事をしていると言っていたが、
私にはほとんど話が通じなかった。
私は日本語でも車の部品の話は理解出来ない。
車の大好きな洋介さんは、うれしそうにあれこれ話していた。
レストラン全てが一体になり、バンドに合わせて皆で大合唱、、
ステージの回りでは年配の人達が楽しそうにダンスをしていた。
そのうれしそうな顔、顔、顔。
ああ、また行きたい!