朝目覚めると、夫が「大変!、モーニングコールを頼んでおいたのに・・・
チェックアウトまで20分しかない・・・」と叫んだ。
それから、大慌てで、20分で支度を整えてロビーへ行くと、
ルーさんが「パンを持って来てあげる。」と言って、食堂に行き、
パンとジャムを持って来て下さった。
ホテルナッシュヴィレからジュネーブ駅まで徒歩5分。
車内はすいていて、4人席に一人ずつの乗客しかいなかった。
大きな荷物を持って乗り込んできた我々に、少し迷惑そうだったが、
”We are sorry"と言いながら、静かに荷物を整理している内に、
私達の隣の席に座っていたビジネスマン風の人や、
すぐ近くに住んでいるという女性も話しかけてきてくれた。
「もうすぐ、スイスで最も美しいと言われている
シオン城が見えてきますよ。」
残念ながら、シャッターチャンスはあっという間に飛んでいったが、
本当に美しかった。
車窓からは美しいクロッカス畑や、羊の群れが見える。
ある駅の真前の家からは、
御夫婦なのかにこやかに手を振って笑顔で話しかけてくれる。
もしかしたら、お客様かしら?
この家の裏はこんなに大きな山・・・
写真を撮り忘れて、とても残念だったが、ルーさんは流暢な英語で、
隣に座った若い美青年とずっと話をしていた。
医師志望のベルギー人で、
日本や中国のこともよく知っているらしい。
ルーさんが「日本の学生の中には、物を知らない人が多く、
初めて日本に来た時『中国には車があるのですか。』
と聞かれた時はびっくりした。」
と言われた時、私も驚いてしまった。
お別れの時、そのベルギー人がルーさんのほっぺに
チュッとご挨拶をして降りて行った。
それを見ていた人達が冷やかすと、ルーさんは慌てていたが、
西欧と日本の文化の違い・・・あらためて、考えさせられた。
電車の中でルーさんにもらったパンとジャムで
何とか空腹を満たす内、ツェルマットの駅に到着。
花で飾られたかわいい駅舎。
左手前方にマッターホルンが見える。
駅から歩いて5分。ホテル アンバサドールツェルマット。
昔ながらのスイスの雰囲気がある、とてもかわいい感じのホテルだ。
ここでしばらく休んで、
7人で登山電車に乗りクラインマッターホーンまで行こうとしたのだが、
すでに電車はなく、4時以降は出ないということであった。
がっかり!
しかも、その内に雷が鳴り始め、あっという間にどしゃ降りになった。
正に山の天気は変わりやすい・・・
駅の傍のレストランに飛び込んで、
アイスクリームやコーヒーを飲みながら、
雨が止むまで時間を潰した。
夜は買出し組がスーパーマーケットで買い求めたパン、チーズ、
サラダ、インスタントスープ、ビール、ワインで軽く済ませ、
その後は、ルーさんの提案で「殺人ゲーム」に興じた。
嘘を上手につく人が勝つという、とてもおもしろいゲームだった。
あまり笑い過ぎて、また皺が増えたような・・・
殺人ゲームって楽しそうですね。今度教えて下さい。
皆でやってみましょう。
汽車を見物なのでしょうか。
日本には無い景色ですね。
紀行を拝見してリアルに旅気分を味わっています。
とにかく笑い転げて楽しんでいたのですが、いざ、皆さんに教えなければと思ったら、細かいところを忘れてしまっていました。
でも、大丈夫、若い皆さんに確かめました。
富ちゃん、いつか遊びましょうね。
でも、日本でホームの向こうに家があって、電車の中の人たちとお話をするなんて考えられないことですよね。
もっとも、1~2分の停車時間では、そんなこと無理かもしれませんね。