韓国:古里原発1号機を廃炉へ 商業用で初
毎日新聞 2015年06月12日 20時39分(最終更新 06月12日 22時37分)
【ソウル米村耕一】韓国産業通商資源省は12日、約30年の設計寿命を延長して運転が続けられていた韓国南部、釜山(プサン)郊外にある古里(コ リ)原発1号機について再延長を認めない方針を決定した。延長期間満了の2017年6月で稼働が停止される。韓国が商業運転用原子炉を廃炉とするのは初め て。
古里原発1号機は出力58万7000キロワットの加圧水型軽水炉で、1978年に運転を開始した韓国で最も古い商業用原子炉。07年に設計寿命を 満了したが、17年6月まで10年間の稼働延長が認められていた。12年2月には全電源喪失事故を起こし、運営会社幹部が1カ月以上も事故を隠したことが 発覚している。
福島の原発事故で韓国国民の原発に対する信頼が低下したことや、原発解体の経験蓄積の必要性などを考慮したという。聯合ニュースによると、稼働停止後、冷却期間を置いて22年ごろから解体作業に入る見通しだ。