夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『恋文日和』

2008年04月16日 | 映画(か行)
『恋文日和』
監督:大森美香,須賀大観,永田琴恵,高成麻畝子
出演:村川絵梨,弓削智久,小松彩夏,田中圭,
   玉山鉄二,塚本高史,當山奈央,中越典子,大倉孝二他

ジョージ朝倉の同名人気コミックを映画化した2004年の作品。
TVドラマの脚本・制作・演出などにも手腕を発揮する4人が、
ラブレターをテーマに綴ったオムニバス。
家で観るにはうってつけ。

第1話、“あたしをしらないキミへ”。
立ち入り禁止の校舎の屋上で、
文子は風に舞って飛んできた1通の手紙を拾う。
差出人は同級生の保志で、宛名は美人上級生。
不良じみた外見からは想像できないほど
純情さに溢れるその手紙に感動した文子は、
匿名で書いた手紙を保志の下駄箱に入れる。
すると、後日、保志からの返信が屋上のドアに貼りつけられていた。
文子と、文子が相手だとは知らない保志の文通が始まる。

第2話、“雪に咲く花”。
雪深い新潟の町に住む高校生の陽司は、
「あたし、たぶん消えちゃうけど、覚えていて。
あなたにだけは、わずかな断片でもいいから、覚えていてほしい」、
そう書かれた匿名の手紙を受け取る。
差出人は、複雑な噂の絶えない美少女、千雪だと確信し、
「何があってもはやまってはいけない」と手紙を書く。

第3話、“イカルスの恋人たち”。
相容れなかった兄の康一が病死して、
弟である健二はいい気味だとさえ思っている。
葬儀を終え、遺品を物色していると、デジカムを発見。
その箱の底から、康一が健二に宛てた手紙が出てくる。
「これはおまえにやる。その代わり、このビデオテープを恋人に渡してくれ。
これは彼女宛のラブレターなので、おまえが見てはいけない」。
仕方なく風俗に勤める玉音のもとを訪ねることに。

第4話、“便せん日和”。
便せん専門店「てがみや表参道店」で働く美子は、
主任の一成に密かに想いを寄せている。
しかし、一成は毎週来店する女性客に首ったけ。
そんな一成をけしかけるばかりで、
美子の机の引き出しには、一成に宛てた出せないラブレターがたまってゆく。

「てがみや」のシーンから始まって、
1話が終わるごとに「てがみや」の出来事を挟み、
そして最後にまた「てがみや」に。
4つの話に繋がりはありませんが、
「てがみや」の美子の台詞は共通しているような気がします。
「気持ちなんか、目に見えないんだから、伝えなきゃ」。

だけど、手紙って、書くよりも出すほうが難しい。

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