『卒業』
監督:長澤雅彦
出演:内山理名,堤真一,夏川結衣,石井正則,谷啓他
2002年の作品。
堤真一好きなのに、観逃していた作品。
監督の名前を意識せずに観ていて、
なんとなく好きだなぁと思ったら、
あれもこれも同じ監督の作品だったなんてことがありますが、
この監督もどうやら私の好きなタイプのようです。
短大の冴えない心理学講師、真山悟。
ボソボソ話す彼の講義に、学生は退屈して豪快に居眠り。
しかし、ひとりだけ、真山を見つめ続ける学生がいた。
突然降り出した雨のせいで、真山が帰れずに困っていると、
真っ赤な傘を差し掛ける学生。
彼女は杉田麻美だと名乗り、真山の授業を取っているらしい。
麻美は真山に傘を押しつけると、
自分は雨の中を駆け出して行く。
それ以来、何かと真山の前に現れる麻美。
婚約者の宮本泉の両親と会う予定の日、
図書館に立ち寄った真山の前にまたもや現れた麻美は、
傘のお礼にコーヒーをごちそうしてほしいと言う。
時間がないからと断ろうとするが、
強引にスターバックスへ連れて行かれる。
麻美と話すうち、
麻美が真山の行きつけの店や好みにやたら詳しいことがわかる。
訝る隙もないぐらい、一方的に話し続ける麻美。
実は麻美は、真山が昔つきあっていた女性の娘、
すなわち真山の娘だった。
数年前に亡くなった母親が、心から愛していた男性、
そして自分の父親である真山に、
事実を伏せたまま会うことを決めた麻美。
やがて、麻美の母親と別れてから20年経った今も、
真山が自責の念に苦しめられていることを麻美は知る。
最後まで、麻美が真山の娘であることを明かす台詞はありません。
真山も極端に口下手な設定なので、無駄な台詞も説明もなし。
だから、麻美のストーカーとも言える行動が理解できないまま、
「なんじゃ、こりゃ?」で終わってしまう可能性も大です。
自分の母親に対する真山の想いを知り、
嬉しく切なく感じる麻美。
なんとか真山の心を解き放ちたいと願い、
泉に会って、この女性になら父親を任せたいと思う。
こういったことにも余計な台詞がまったくないので、
感じ取れないと、どんどん置いてけぼりを喰らいます。
でも、感じ取れたら、じんわり心にしみるはず。
長澤監督の作品は、「シンと、凛と」という言葉がぴったり。
真っ赤な傘がパッと咲く瞬間がとても美しい。
手を繋いで。
いつまでも、忘れない、永遠。
監督:長澤雅彦
出演:内山理名,堤真一,夏川結衣,石井正則,谷啓他
2002年の作品。
堤真一好きなのに、観逃していた作品。
監督の名前を意識せずに観ていて、
なんとなく好きだなぁと思ったら、
あれもこれも同じ監督の作品だったなんてことがありますが、
この監督もどうやら私の好きなタイプのようです。
短大の冴えない心理学講師、真山悟。
ボソボソ話す彼の講義に、学生は退屈して豪快に居眠り。
しかし、ひとりだけ、真山を見つめ続ける学生がいた。
突然降り出した雨のせいで、真山が帰れずに困っていると、
真っ赤な傘を差し掛ける学生。
彼女は杉田麻美だと名乗り、真山の授業を取っているらしい。
麻美は真山に傘を押しつけると、
自分は雨の中を駆け出して行く。
それ以来、何かと真山の前に現れる麻美。
婚約者の宮本泉の両親と会う予定の日、
図書館に立ち寄った真山の前にまたもや現れた麻美は、
傘のお礼にコーヒーをごちそうしてほしいと言う。
時間がないからと断ろうとするが、
強引にスターバックスへ連れて行かれる。
麻美と話すうち、
麻美が真山の行きつけの店や好みにやたら詳しいことがわかる。
訝る隙もないぐらい、一方的に話し続ける麻美。
実は麻美は、真山が昔つきあっていた女性の娘、
すなわち真山の娘だった。
数年前に亡くなった母親が、心から愛していた男性、
そして自分の父親である真山に、
事実を伏せたまま会うことを決めた麻美。
やがて、麻美の母親と別れてから20年経った今も、
真山が自責の念に苦しめられていることを麻美は知る。
最後まで、麻美が真山の娘であることを明かす台詞はありません。
真山も極端に口下手な設定なので、無駄な台詞も説明もなし。
だから、麻美のストーカーとも言える行動が理解できないまま、
「なんじゃ、こりゃ?」で終わってしまう可能性も大です。
自分の母親に対する真山の想いを知り、
嬉しく切なく感じる麻美。
なんとか真山の心を解き放ちたいと願い、
泉に会って、この女性になら父親を任せたいと思う。
こういったことにも余計な台詞がまったくないので、
感じ取れないと、どんどん置いてけぼりを喰らいます。
でも、感じ取れたら、じんわり心にしみるはず。
長澤監督の作品は、「シンと、凛と」という言葉がぴったり。
真っ赤な傘がパッと咲く瞬間がとても美しい。
手を繋いで。
いつまでも、忘れない、永遠。