夜な夜なシネマ

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『ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式』

2010年03月18日 | 映画(は行)
『ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式』(原題:Death at a Funeral)
監督:フランク・オズ
出演:マシュー・マクファディン,キーリー・ホーズ,アンディ・ナイマン,
   ユエン・ブレムナー,デイジー・ドノヴァン,アラン・テュディック他

前述の『エスター』を観たあと、
このままでは夢にエスターが出てきそうだったので、
心地よく寝付けそうな本作を観ることに。

アメリカ/ドイツ/イギリス/オランダの作品。
監督は、『スター・ウォーズ』のヨーダの声優としても有名な人。
原題は“Death at a Funeral”で、直訳すると「葬式での死」。
ブラックユーモア満載で、終始クスクス笑い。

父親の葬儀の朝、喪主の長男ダニエルは、極度の緊張に苛まれている。
葬儀屋が棺桶を運んでくるが、中を確認して唖然。
そこには父親ではなく、他人の遺体が入っていた。
葬儀屋は決まり悪そうに退散、すぐに父親の入った棺桶を持ってくるが、
出だしがこれでは葬儀が思いやられる。

妻ジェーンは、悲嘆する姑を気遣うが、
事あるごとに辛辣な言葉を浴びせられ、
葬儀が終わったら絶対に姑とは別居してやると決めている。
すでに新居として目星をつけた物件があり、
その敷金の支払いをダニエルにせっつく。

さて、葬儀に集まりつつある参列者たち。

ダニエルの弟で、NYから飛んできた人気作家ロバート。
敷金の工面が気がかりなダニエルは、
ロバートに葬儀代の折半を申し入れるが、
ロバートは今は無理だと突っぱねる。

ダニエルの従妹マーサは、婚約者のサイモンを同伴。
親族の集いに動揺を隠せないサイモンに、
マーサの弟トロイの部屋にあった安定剤らしき薬を飲ませたところ、
それが違法なドラッグであることがわかる。

ダニエルの友人ハワードは、ダニエルに頼まれて、
叔父アルフィーを迎えに老人ホームへ立ち寄るが、
この叔父がとんでもない気むずかし屋。
文句も言えずにアルフィーの車椅子を押すハワード。

さらには、面識のない小人症の男が1人。
彼はピーターと名乗り、父親の愛人だったとダニエルに打ち明ける。
証拠写真をばらまかれたくなければ金を払えと言い出し……。

最高に可笑しいです。
どの登場人物も愛すべき人柄ですが、抜きんでた存在はサイモン。
幻覚作用でラリった彼は放っておけません。

いたってシンプルなストーリーに、笑いに撤した演出。
ラストは長男の弔辞にホロリ。
そのあとの兄弟の会話にまたジワ~ン。

笑って、笑って、最後は心温まる、優しいドラマです。

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