……って、巨人ネタを振るなんて、縁起でもない話ですが(笑)。
高橋由伸が鍵となって登場するのは、『ルート225』(2005)。
原作は、芥川賞作家、藤野千夜の同名小説です。
『チーム・バチスタの栄光』(2008)、
その続編の『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009)などで、
いまや押しも押されもせぬ人気者となった中村義洋監督の作品。
『フィッシュストーリー』(2009)と同じく、
たべちゃんこと、多部未華子が主演しています。
14歳の女子中学生エリ子は、
なかなか下校して来ない年子の弟ダイゴを探しに出かけます。
公園でブランコに乗るダイゴを見つけ、一緒に家路につきますが、
角を曲がるとそこには知らない海が広がっていました。
生まれてからずっと暮らしている町で道に迷うはずはなく、
見覚えのある建物もあるのに、何かが微妙にちがっています。
それは、現実と少しだけずれたパラレルワールドでした。
エリ子とダイゴは公園へ戻り、公衆電話ボックスへと駆け込みます。
家へ電話をかけると「早く帰って来なさい」と怒る母の声にひと安心。
さっきの角まで来てドキドキしますが、曲がれば見慣れた風景が。
エリ子とダイゴはほっとして家のドアを開けます。
ところが、母が作ったシチューはまだ温かいのに、
家の中には誰もいません。
母の姿は見えず、父も帰って来ないのです。
翌日登校すると、友だちとの会話もなんだかずれています。
そこにいるのは同じ顔ぶれなのに、別の毎日があったかのよう。
エリ子とダイゴは元の世界に戻るべく、
あれやこれやと試してみるのですが……。
元の世界と繋がるための唯一の手段が「高橋由伸」。
公衆電話から電話をかけるさい、テレホンカードを使用するのですが、
これが高橋由伸のテレカでなければ元の世界にかかりません。
度数はもちろん減っていく一方で、
同じテレカを求めてダイゴは金券ショップへと走りますが、
店員からそれはもうないと言われ、「阿部慎之助」を薦められます。
「高橋由伸」じゃないと駄目なんだってば。
可愛いけれど口の悪いエリ子と、ポッチャリ体型で気弱なダイゴ。
このコンビの掛け合いが絶妙です。
ダイゴがひそかに由伸ファンだったということを
テレカとキーホルダーを見たエリ子が知るシーンは、
たべちゃんの表情と一言にめちゃくちゃ笑わされます。
丸くおさまらないエンディングがちょっぴり切なく。
春に観たいファンタジーです。
高橋由伸が鍵となって登場するのは、『ルート225』(2005)。
原作は、芥川賞作家、藤野千夜の同名小説です。
『チーム・バチスタの栄光』(2008)、
その続編の『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009)などで、
いまや押しも押されもせぬ人気者となった中村義洋監督の作品。
『フィッシュストーリー』(2009)と同じく、
たべちゃんこと、多部未華子が主演しています。
14歳の女子中学生エリ子は、
なかなか下校して来ない年子の弟ダイゴを探しに出かけます。
公園でブランコに乗るダイゴを見つけ、一緒に家路につきますが、
角を曲がるとそこには知らない海が広がっていました。
生まれてからずっと暮らしている町で道に迷うはずはなく、
見覚えのある建物もあるのに、何かが微妙にちがっています。
それは、現実と少しだけずれたパラレルワールドでした。
エリ子とダイゴは公園へ戻り、公衆電話ボックスへと駆け込みます。
家へ電話をかけると「早く帰って来なさい」と怒る母の声にひと安心。
さっきの角まで来てドキドキしますが、曲がれば見慣れた風景が。
エリ子とダイゴはほっとして家のドアを開けます。
ところが、母が作ったシチューはまだ温かいのに、
家の中には誰もいません。
母の姿は見えず、父も帰って来ないのです。
翌日登校すると、友だちとの会話もなんだかずれています。
そこにいるのは同じ顔ぶれなのに、別の毎日があったかのよう。
エリ子とダイゴは元の世界に戻るべく、
あれやこれやと試してみるのですが……。
元の世界と繋がるための唯一の手段が「高橋由伸」。
公衆電話から電話をかけるさい、テレホンカードを使用するのですが、
これが高橋由伸のテレカでなければ元の世界にかかりません。
度数はもちろん減っていく一方で、
同じテレカを求めてダイゴは金券ショップへと走りますが、
店員からそれはもうないと言われ、「阿部慎之助」を薦められます。
「高橋由伸」じゃないと駄目なんだってば。
可愛いけれど口の悪いエリ子と、ポッチャリ体型で気弱なダイゴ。
このコンビの掛け合いが絶妙です。
ダイゴがひそかに由伸ファンだったということを
テレカとキーホルダーを見たエリ子が知るシーンは、
たべちゃんの表情と一言にめちゃくちゃ笑わされます。
丸くおさまらないエンディングがちょっぴり切なく。
春に観たいファンタジーです。