『あんにょん由美香』
監督:松江哲明
出演:林由美香,ユ・ジンソン,入江浩治,カンパニー松尾,
いまおかしんじ,平野勝之,柳下毅一郎,中野貴雄他
林由美香。
女性は、初めて聞く名前だという人が多いかもしれません。
男性は、アダルトビデオにはまったく縁がないという人でなければ、
名前ぐらいはご存じなのでは。
私が彼女を知ったきっかけは、愛読雑誌『映画秘宝』。
その後、ノンフィクション漫画『職業・AV監督』全5巻を読みました。
これは、AV監督カンパニー松尾の実録というべきもので、
めちゃくちゃ面白い。林由美香が頻繁に登場します。
林由美香は1989年にデビュー。
美少女的ルックスにもかかわらず、ハードプレイを果敢にこなす彼女に、
世の中の男性は圧倒され、AV界のアイドルに。出演本数は200本超。
そんな彼女が、2005年6月、34歳で急逝。
亡くなった折りには『報道ステーション』で特集が組まれたほど。
死を悼む人びとが、『女優 林由美香』として書籍にまとめるうち、
彼女が韓国のAV作品『東京の人妻 純子』に出演していたことが判明。
そこから、彼女を追ったドキュメンタリー企画が持ち上がります。
日本で唯一人、そのVHSテープを所有していたのは、
韓国研究家である北海商科大学の野平俊水教授。
韓国の路上で購入した何本かのテープの中に、
『東京の人妻 純子』が混じっていたそうです。
『あんにょん由美香』は、このテープの上映会の模様からスタート。
社長夫人の純子が欲求不満に陥り、水道局員に色仕掛けという内容ですが、
韓国人俳優が必死で日本語を喋りながら演技をする姿は、
涙ぐましいとともに、抱腹絶倒。
上映会の合間に、関係者へのインタビューが挟み込まれます。
『東京の人妻 純子』の出演者、通訳、カメラマン、監督。
韓国では過去にAVに関わったことがバレれば信用を失うと言って
迷惑顔だった通訳や出演者も、昔話のうちに表情がやわらかく。
俳優陣が出演に至った経緯、出演した結果どうなったかなど興味深く、
特に社長役の俳優の一言は胸に迫るものでした。
葬儀は、彼女と関係のあった男たちが全員で柩を持ったそうな。
いわゆる兄弟(笑)、みんなでというのは異様な光景だったかと思いますが、
彼女のことを語る監督であり恋人であった男たちへのインタビューは、
どれも彼女への想いに溢れ、切なさでいっぱい。
川本真琴が歌う挿入歌『ほんとうのはなし』もぴったりでした。
出色のドキュメンタリーです。
監督:松江哲明
出演:林由美香,ユ・ジンソン,入江浩治,カンパニー松尾,
いまおかしんじ,平野勝之,柳下毅一郎,中野貴雄他
林由美香。
女性は、初めて聞く名前だという人が多いかもしれません。
男性は、アダルトビデオにはまったく縁がないという人でなければ、
名前ぐらいはご存じなのでは。
私が彼女を知ったきっかけは、愛読雑誌『映画秘宝』。
その後、ノンフィクション漫画『職業・AV監督』全5巻を読みました。
これは、AV監督カンパニー松尾の実録というべきもので、
めちゃくちゃ面白い。林由美香が頻繁に登場します。
林由美香は1989年にデビュー。
美少女的ルックスにもかかわらず、ハードプレイを果敢にこなす彼女に、
世の中の男性は圧倒され、AV界のアイドルに。出演本数は200本超。
そんな彼女が、2005年6月、34歳で急逝。
亡くなった折りには『報道ステーション』で特集が組まれたほど。
死を悼む人びとが、『女優 林由美香』として書籍にまとめるうち、
彼女が韓国のAV作品『東京の人妻 純子』に出演していたことが判明。
そこから、彼女を追ったドキュメンタリー企画が持ち上がります。
日本で唯一人、そのVHSテープを所有していたのは、
韓国研究家である北海商科大学の野平俊水教授。
韓国の路上で購入した何本かのテープの中に、
『東京の人妻 純子』が混じっていたそうです。
『あんにょん由美香』は、このテープの上映会の模様からスタート。
社長夫人の純子が欲求不満に陥り、水道局員に色仕掛けという内容ですが、
韓国人俳優が必死で日本語を喋りながら演技をする姿は、
涙ぐましいとともに、抱腹絶倒。
上映会の合間に、関係者へのインタビューが挟み込まれます。
『東京の人妻 純子』の出演者、通訳、カメラマン、監督。
韓国では過去にAVに関わったことがバレれば信用を失うと言って
迷惑顔だった通訳や出演者も、昔話のうちに表情がやわらかく。
俳優陣が出演に至った経緯、出演した結果どうなったかなど興味深く、
特に社長役の俳優の一言は胸に迫るものでした。
葬儀は、彼女と関係のあった男たちが全員で柩を持ったそうな。
いわゆる兄弟(笑)、みんなでというのは異様な光景だったかと思いますが、
彼女のことを語る監督であり恋人であった男たちへのインタビューは、
どれも彼女への想いに溢れ、切なさでいっぱい。
川本真琴が歌う挿入歌『ほんとうのはなし』もぴったりでした。
出色のドキュメンタリーです。