夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ハンガー・ゲーム』

2012年10月07日 | 映画(は行)
『ハンガー・ゲーム』(原題:The Hunger Games)
監督:ゲイリー・ロス
出演:ジェニファー・ローレンス,ジョシュ・ハッチャーソン,リアム・ヘムズワース,
   ウディ・ハレルソン,エリザベス・バンクス,レニー・クラヴィッツ他

カナダに渡って22年、帰国中の友人とお昼ごはんを食べることになり、
待ち合わせ時間までに1本観ようと企てました。
あちこちの劇場のHPを開き、ついでに週末の計画も立てようとしたら、
誤って週末の本作をネット予約。
その事実にまったく気づかず劇場へいそいそと向かい、
発券後もロビーで本を読みながら待ちつづけ、
さすがに呼び出しがないのは変だと気づいたのが開映3分前。

こういうときに限って、上映館はTOHOシネマズ梅田別館アネックス
本館から走りましたがな。チケットもないのに。
結局たまっていたポイントで鑑賞しました。嗚呼、むなしい。

巷の評価イマイチの本作ですが、予告編をさんざん見せられ、
『ウィンターズ・ボーン』(2010)のネエちゃんが、
“I volunteer! I volunteer as tribute.(=私が代わりに出ます)”と挙手するシーンがめちゃ男前で、
これは観なくっちゃと思いまして。

未来の独裁国家パネムは、富裕層が暮らす先端都市キャピトルと、
それに隷属する12の貧困地区で構成されている。
独裁者はどうすれば反乱を抑止できるかを模索。
その結果、毎年12地区から12~18歳の男女各1名の計24名を選出、
最後の一人になるまで殺し合いをさせるイベント“ハンガー・ゲーム”を企画。
それを完全生中継して人気を博していた。

第12地区からはプリムという少女が選ばれるが、
彼女の姉カットニスは即座に挙手、代わりに出場することを志願する。
男子の中から選出されたのは、同学年のピータ。
別れを嘆き悲しむプリムを男友達のゲイルに託し、
カットニスとピータはキャピトルへと向かうのだが……。

見世物となる殺戮ゲームというと、
『バトルランナー』(1987)や『GAMER』(2009)などを思い出しますが、
本作のおもしろいところは、見世物が始まるまでのあれこれ。
無駄に長いとも言える143分のうち、
60分以上が経過しないとゲームは始まりません。
それまでの間、教育係に師事して勝つための作戦を練ります。

また、出場者24人が取り組む過酷なトレーニングでは駆け引きいろいろ。
弱いところを見せれば、本番で真っ先に狙われるかもしれない。
そこで、トレーニングの段階で自分の強さを感じさせておくわけです。

単に強いだけでは駄目で、観衆の人気を得ればスポンサーも付く。
スポンサーが付けば、ゲーム中に困ったときの差し入れを見込むことができ、
無愛想なカットニスがどのように好感度をアップするかなど、興味を惹かれます。

最初はただの酔っ払いかと思われた教育係にウディ・ハレルソン。
カットニスの印象を良くするために斬新なアイデアを出す衣装係にレニー・クラヴィッツ。
このふたりの愛情に満ちた表情がとても好きでした。

そんなわけで、これも結構楽しめたのですが、さすがに続編は要らんやろ~。
エンドロールの『ハンガー・ゲーム2』公開決定の文言にガクッ。
続編なんて考えるなら、公式HPは『ハンガー・ゲーム』のくせして、
ポスターは『ハンガーゲーム』、このテキトーさをまずなんとかしなはれ。

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