『クロワッサンで朝食を』(原題:Une Estonienne à Paris)
監督:イルマル・ラーグ
出演:ジャンヌ・モロー,ライネ・マギ,パトリック・ピノー,
フランソワ・ブークラー,フレデリック・エポー,ヘレ・クニンガス他
5本ハシゴの3本目、これも梅田ガーデンシネマにて。
この日3回、本作の上映があり、いずれも立ち見の出る盛況ぶり。
しかも年齢層の高いのなんのって。
ジャンヌ・モロー、御年85歳。恐るべき観客動員力です。
フランス/エストニア/ベルギー作品で、
監督はエストニアの俊英と評されているものの、
長編初監督作にこんな大女優が主演って、ビビってしまいそう。
監督本人の母親の話が基になっているそうです。
エストニアに暮らす中年女性アンヌ。
ろくでなしの夫と別れ、母親の介護を続けていたが、その母親が死亡。
すでに独立した息子と娘もつれなく、ひとりぼっちの気分。
そんな折り、パリで家政婦をしないかと仕事の依頼が舞い込む。
長年憧れていた、一度も行ったことのないパリ。
娘に相談するとすぐに受けるべきと言われ、なんとなくパリへ。
しかし、彼女を待ち受けていたのは、毒舌で気むずかしい老女フリーダ。
家政婦なんて頼んだ覚えはないと追い出されてしまう。
アンヌにこの仕事を持ち込んだのは、近くでカフェを経営する男性ステファン。
彼に事情を話しに行くと、考え直してほしいと懇願される。
これまでも数えきれないほどの家政婦が辞めていったらしい。
もう少しだけ耐えてみようと思うアンヌだったが……。
朝食はクロワッサンと紅茶しか取らないというフリーダ。
そう聞いてスーパーで買った袋売りのクロワッサンを用意したアンヌに、
フリーダは「こんなプラスチックは食べられない」と、ポイッ。
その後にアンヌが買いに行くパン屋のクロワッサンの美味しそうなこと。
画面を通り抜けて香りまで漂ってきそうです。
主人と使用人の話と聞けば、思い出すのは『最強のふたり』(2011)。
それに比べると、主人が次第に心を開く過程などは少し弱い気が。
フリーダ役がジャンヌ・モローでなかったら、
インパクトに欠ける作品ではないかと思います。
とはいうものの、ジャンヌ・モローが演じているのですし、
そんな仮定は意味をなしませんよね。
そしてなんぼジャンヌ・モローといえども、
自分より30以上も年下の男に添い寝を請い、体を撫で回す姿にはゲゲッ。(^^;
異国から出てきたふたりが心を通わせてゆく話に、ふと『ラヴソング』(1996)を思い出し、
想像以上の厳しさ辛さがあるのだろうと思いました。
原題は“Une Estonienne à Paris”、すなわちパリのエストニア人。
邦題の「クロワッサン」がとにかく食べたくなる作品でした。
監督:イルマル・ラーグ
出演:ジャンヌ・モロー,ライネ・マギ,パトリック・ピノー,
フランソワ・ブークラー,フレデリック・エポー,ヘレ・クニンガス他
5本ハシゴの3本目、これも梅田ガーデンシネマにて。
この日3回、本作の上映があり、いずれも立ち見の出る盛況ぶり。
しかも年齢層の高いのなんのって。
ジャンヌ・モロー、御年85歳。恐るべき観客動員力です。
フランス/エストニア/ベルギー作品で、
監督はエストニアの俊英と評されているものの、
長編初監督作にこんな大女優が主演って、ビビってしまいそう。
監督本人の母親の話が基になっているそうです。
エストニアに暮らす中年女性アンヌ。
ろくでなしの夫と別れ、母親の介護を続けていたが、その母親が死亡。
すでに独立した息子と娘もつれなく、ひとりぼっちの気分。
そんな折り、パリで家政婦をしないかと仕事の依頼が舞い込む。
長年憧れていた、一度も行ったことのないパリ。
娘に相談するとすぐに受けるべきと言われ、なんとなくパリへ。
しかし、彼女を待ち受けていたのは、毒舌で気むずかしい老女フリーダ。
家政婦なんて頼んだ覚えはないと追い出されてしまう。
アンヌにこの仕事を持ち込んだのは、近くでカフェを経営する男性ステファン。
彼に事情を話しに行くと、考え直してほしいと懇願される。
これまでも数えきれないほどの家政婦が辞めていったらしい。
もう少しだけ耐えてみようと思うアンヌだったが……。
朝食はクロワッサンと紅茶しか取らないというフリーダ。
そう聞いてスーパーで買った袋売りのクロワッサンを用意したアンヌに、
フリーダは「こんなプラスチックは食べられない」と、ポイッ。
その後にアンヌが買いに行くパン屋のクロワッサンの美味しそうなこと。
画面を通り抜けて香りまで漂ってきそうです。
主人と使用人の話と聞けば、思い出すのは『最強のふたり』(2011)。
それに比べると、主人が次第に心を開く過程などは少し弱い気が。
フリーダ役がジャンヌ・モローでなかったら、
インパクトに欠ける作品ではないかと思います。
とはいうものの、ジャンヌ・モローが演じているのですし、
そんな仮定は意味をなしませんよね。
そしてなんぼジャンヌ・モローといえども、
自分より30以上も年下の男に添い寝を請い、体を撫で回す姿にはゲゲッ。(^^;
異国から出てきたふたりが心を通わせてゆく話に、ふと『ラヴソング』(1996)を思い出し、
想像以上の厳しさ辛さがあるのだろうと思いました。
原題は“Une Estonienne à Paris”、すなわちパリのエストニア人。
邦題の「クロワッサン」がとにかく食べたくなる作品でした。