『チア・アップ!』(原題:Poms)
監督:ザラ・ヘイズ
出演:ダイアン・キートン,ジャッキー・ウィーヴァー,パム・グリア,セリア・ウェストン,フィリス・サマーヴィル,
チャーリー・ターハン,アリーシャ・ボー,ブルース・マッギル,リー・パールマン他
なんばパークスシネマにて、『のぼる小寺さん』の次に。
平均年齢72歳の老女によるチアリーディングチームがあるそうです。
実話に基づくというのですから、なんと元気の出る話か。
末期癌に侵され、荷物をすべて処分してシニアタウンへと引っ越してきたマーサ。
そのシニアタウン“サン・スプリングス”で静かに余生を送るはずが、
お節介な人がやたら多い。隣に住むシェリルもそう。
なかなかひとりで過ごせそうになくて、少々げんなり。
この町の住人になったら、最低ひとつのクラブには所属せねばならないらしい。
気に入ったクラブがないならば新設してもよいと言われ、
マーサはかつての夢だったチアリーディングチームをつくることに。
部員を8名集めなければ新設は認められないとのこと。
マーサとシェリルが部員募集のオーディションをおこなったところ、
かろうじて集まり、めでたくクラブを発起する。
しかし何しろみんなアラ古稀ゆえ、腕が上がらないとか足腰が痛いとか大変。
マーサ自身は皆から持病を聞かれて「ない」と答える。
癌であることは伏せたまま。
クラブの存在自体に難癖をつけられて思うように練習できなくなり、
シェリルのコネで、ある体育館を使わせてもらえることに。
喜び勇んで出向いたところ、そこでは大学のチアリーディングチームの壮行会がおこなわれていた。
マーサたちのチームはその場で練習ではなく演技を披露するはめに。
当然のことながら派手な失態となり、その様子がネットにUPされてしまうのだが……。
珍しさといえば年齢的なものだけで、物語自体は使い古されたタイプのもの。
だから、批評家のウケはたいそう悪いようです。
ダイアン・キートンやジャッキー・ウィーヴァー、リー・パールマンら、
名女優の無駄遣いとまで言われている。
でもね、これは普通にいい作品です。老若男女誰でも楽しめる。
いや、男性には耳が痛い話も多そうだから、女性なら誰でもとしておきましょうか。
大会を前にして倒れ、「もう無理、私は死にそうなのよ」と弱音を吐くマーサに、
「死にそうなのは明日も1週間後も同じでしょ。そんなふうに死んでいくのは許さない」という
シェリルの言葉がすごくよかった。
お節介も心に沁みる。
始めるのに遅すぎることはないから、やろうと思ったときがやりどきですね。
老婆のチームを指導することになるクロエ役のアリーシャ・ボー、素敵。
男性目線で彼女のお尻を見てしまった。こんなお尻に生まれ変わりたい(笑)。