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『勇敢な市民』

2025年02月03日 | 映画(や行)
『勇敢な市民』(原題:Brave Citizen)
監督:パク・ジンピョ
出演:シン・ヘソン,イ・ジュニョン,パク・ジョンウ,パク・ヒョックォン,チャ・チョンファ,
   イ・チャンヒョン,イ・ジュンオク,ソン・スク,カン・アンナ,イ・ギュヘ他
 
NGK→TOHOシネマズなんばで『満ち足りた家族』→なんばパークスシネマにて本作を。
 
ヒロインを演じるシン・ヘソンのことを去年の暮れ頃までは知りませんでした。
ついこの間『#彼女が死んだ』を劇場鑑賞したと思ったら、今度はここにも彼女が。
順番としては、『#彼女が死んだ』よりも本作のほうが先に撮られていたようですね。
あんな恐ろしい殺人鬼役を演じているときよりも、こんなぶっ飛んだ教師役の彼女のほうがずっと好きだ~。
 
韓国の女子ボクシング選手として初のオリンピック出場者になるはずが、決勝で敗退したソ・シミン(シン・ヘソン)。
高校の非正規教師の職を得た今は、正規雇用を勝ち取るためにおとなしくしているつもり。
 
シミンが勤める高校は、暴力のいっさいない学校として毎年表彰されているが、本当は違う。
大物の両親を持つ生徒ハン・スガン(イ・ジュニョン)が学園の王であり、彼に楯突くことは許されない。
彼に目をつけられようものなら凄惨ないじめが待っており、それを教師に訴えたところで、
両親からは多額の寄付金があるものだから、誰もスガンを突き出すことなどできないのだ。
 
ベテランの同僚教師ジェギョン(チャ・チョンファ)から「見ざる聞かざる」を貫くようにとアドバイスされ、
か弱く可愛い女性教師を装いつづけて正規雇用への道を邁進するシミンだったが、
あるとき、自分の受け持ちクラスのジニョン(パク・ジョンウ)がスガンからいじめを受けている場を見てしまう。
今まさにスガンがジニョンに蹴りを入れようとしていたところ、通りすがりのふりをしてスガンに体当たり。
おかげでジニョンはとどめを刺されずに済んだものの、シミンはスガンにしっかり覚えられる。
 
シミン自身もスガンとその取り巻きに脅されたうえに、ジニョンへのいじめはエスカレート。
見て見ぬふりはしていられないと、猫の面をつけてスガンに勝負を挑む。
負け知らずで相手を死に至らしめることすらあるスガンがシミンにぼこられ、
その動画が拡散されると、恥をかかされたスガンは躍起になって猫の正体を突き止めようとするのだが……。
 
面白そうな話だと思って観に行きましたが、いじめのシーンがこんなに凄惨だとは
陰湿すぎて目を覆いたくなるほどで、ジニョンの気持ちを考えると悲しくてたまらない。
転校するのがいちばんいい。だけど自分は何も悪くないのに転校なんてしたくない。
そのとおりだと考えるシミンの戦う姿のどれだけカッコイイことか。
 
かつて彼女が負けた試合にはその理由がありました。
父親が経営するボクシングジムを守るため、父親を守るため、八百長試合を受け入れた。
勇敢な市民を気取ったところで損をするだけだと己に言い聞かせてみたシミンだけれど、
やっぱり悪の前では黙っていられない。もうホントに痛快です。
シミン先生がほかの高校でも大暴れするなら観てみたいけど、さすがに同じ話すぎるか。
 
スガン役のイ・ジュニョン、ジニョン役のパク・ジョンウ、どちらもアイドルグループ出身の模様。
前者はあまりに嫌な役で好きになれないものの、どっちもイケメンでかわいいよねぇ。
ところでジェギョン役のチャ・チョンファって、安藤玉恵に似ていませんか。

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