夜な夜なシネマ

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『ハーティー 森の神』

2022年08月09日 | 映画(は行)
『ハーティー 森の神』(原題:Haathi Mere Saathi)
監督:プラブ・ソロモン
出演:ラーナー・ダッグバーティ,シュリヤー・ピルガオーンカル,ゾーヤ・フセイン,プルキット・サムラート,
   ラヴィ・カーレイ,アナント・マハデヴァン,アンキット・サーガル,ヴィシュワジート・プラダン他
 
なんばパークスシネマにて、前述の『アフター・エブリシング』とハシゴ。
 
原題の“Haathi Mere Saathi”はヒンディー語で「象は私の友だち」の意。
タミル語とテルグ語ではそれぞれ“Kaadan”と“Aranya”というタイトルが付いていて、
どちらも英訳すると“Forester”、「森の住人」を意味するのだそうです。
 
が暮らす広大な美しい森で神様と崇められる男スミトラナンダン。
祖父の代からこの森を守り続ける彼は、たったひとりで10万本の木を植えた。
その偉業を大統領からも褒め称えられ、民の敬意を集めている。
 
環境を守ることを条件に政府から森を託されたのに、
ある日、森のリゾート開発の話が持ち上がり、いつのまにか工事が始まる。
役人と巨大企業が結託して偽の契約書をでっち上げたのだ。
 
このままでは象やほかの動物たちが森に住めなくなってしまう。
開発を阻止するために立ち上がったスミトラナンダンだったが……。
 
主演は“バーフバリ”で暴君バラーラデーヴァ役を演じたラーナー・ダッグバーティ
仙人みたいな役だからこの風貌は致し方ないけれど、やっぱり見るなら若いイケメンのほうがいいなぁ(笑)。
 
若いイケメンも出てはいます。
巨大企業に雇われる象使いシャンカル役のプルキット・サムラート。
最初は彼がウザイったらありゃしない奴なのですが、
自分の可愛がっていた子象が現場で事故に遭って死亡してから態度を変えます。
 
怒り狂うスミトラナンダンが結構残虐で、警官を串刺しにするシーンは笑った。
木の枝を渡り歩いて殺し合うアクションって、初めて観たように思います。
動物愛護団体から間違いなく訴えられそうなシーンもあり、すげぇなインドと思ったりも。
 
161分の長尺で、そんなに笑えるシーンも泣けるシーンもないけれど、
知らぬ間に時間が経っていました。退屈はしません。
 
お役人たちのなんと憎たらしいことよ。
ネタバレですけど、そんなに観に行く人もいないと思うので書いちゃいます。
いちばん笑ったのはエンドロールが始まってから。
大臣の家に次々と石が投げ込まれ、孫娘が問う、「おじいちゃん、どうして石を投げられるの?」。
「公職にはよくあることだよ」「公職ってなぁに?」「人々のために尽くす仕事さ」。
「人々のために尽くしているのに石を投げられるの? 何か悪いことしたの?」。その通りです(笑)。
 
タミル語とテルグ語とヒンディー語では演じる俳優が異なることを知る。
映画でダブルキャストっていうのもさすがインド?

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