『TANG タング』
監督:三木孝浩
出演:二宮和也,満島ひかり,市川実日子,小手伸也,奈緒,京本大我,
山内健司,濱家隆一,野間口徹,利重剛,景井ひな,武田鉄矢他
寝不足でへろへろになりつつも、どうせ劇場に足を伸ばしたのなら、
たった1本観るだけで帰るのはもったいない。
前述の『野球部に花束を』鑑賞後、同じくイオンシネマ茨木にて本作を。
原作はイギリス出身の作家デボラ・インストールのデビュー作にしてベストセラー。
その『ロボット・イン・ザ・ガーデン』は各国で翻訳され、
劇団四季によるミュージカル作品としても上演されています。
なんだったっけな、予告編は最も映画化が望まれる小説、みたいな触れ込みで、
原作未読だった私は児童文学だとばかり思っていたこともあり、
海外の子供向けの本を日本で実写映画化って大丈夫かいなと疑心暗鬼でした。
さてさて、嫌な予感は当たりますかどうか。あはは、当たってしまった。(^^;
舞台は近未来。
医者になるはずだった春日井健(二宮和也)はあることをきっかけに挫折、
今は自宅でぐうたらゲーム三昧の日々を送っている。
優秀な弁護士である妻の絵美(満島ひかり)のヒモ同然の生活。
ある日、庭に入り込んでいるヘンテコなロボットを見てきてほしいと絵美から言われた健。
追い払ったはずが、健についてきたそのロボット“タング”のせいで家の中はぐちゃぐちゃに。
言い訳ばかりで家のことを一切しない健に我慢できなくなった絵美は激怒。
どう見てもポンコツのタングと共に家から追い出されてしまう。
一家に一台はロボットがいるというのに、春日井家にはいないから、
この旧型ロボットのタングを製造メーカーに持ち込んで新型と取り替えてもらおう。
そうすれば絵美の機嫌も直るかもしれないと考えた健は、タングを連れて出発。
ところがメーカーには引き取ってもらえなかったばかりか、
タングには重大な秘密が隠されていて、健とタングは追われるはめに陥り……。
三木孝浩監督の作品だという時点でこんなことになりそうな予感はありました。
なんと言えばいいでしょう、何もかもあざとい。
まるで海外作品かと思うような幕開けで、そこからしてもうあざとい。
そしてバタバタしたタングの動きそのものもあざとい(笑)。
いくら芸達者なニノが感動的な場面を作り上げようと目をウルウルさせても、
こっちは冷めてゆくばかり。
かまいたちのふたりもスベりまくっているとしか思えず、
この起用もなんだかなぁと思ってしまいます。
個人的に楽しかったのは、野間口徹の出演シーンだけ。
私は終始冷ややかな目で見てしまいましたけれど、世間の評価は高そう。
たぶん、アマノジャクには向いていない。素直な人にはオススメです。
嗚呼、素直に感動できる人間になりたい。(^^;