『異動辞令は音楽隊!』
監督:内田英治
出演:阿部寛,清野菜名,磯村勇斗,高杉真宙,板橋駿谷,モトーラ世理奈,見上愛,
高橋侃,岡部たかし,渋川清彦,酒向芳,六平直政,光石研,倍賞美津子他
以前は、シネコンへ行くならTOHOシネマズのどこかへと思っていました。
シネマイレージを貯めるのが本当に楽しかったから。
6,000マイル貯めて1ヶ月フリーパスポートを手に入れるのがどれだけ楽しみだったことか。
シネマイレージが改悪されたのが2017年のことでした。
2020年にはフリーパスポートが景品から消えて、私のTOHOシネマズ熱は冷めまくり。
シネマイレージがなくなった今は、TOHOシネマズで観るより、もっと近くの劇場で観るほうがいい。
6本観ると1本無料のサービスは109シネマズでもやっていますからね。
とぶつぶつ言ってみました。本作は久しぶりのTOHOシネマズなんばで。
『ミッドナイトスワン』(2020)の内田英治監督という触れ込みですが、私は断然こっちが好き。
アポ電連続強盗事件の犯人を捕まえるため、後輩・坂本祥太(磯村勇斗)が止めるのも聞かず、
自分が怪しいと睨んだ相手のもとへ令状も取らずに乗り込む。
それを咎められての異動かと思いきや、匿名で成瀬のパワハラを訴える投書があったらしい。
異動を命じられた先はまさかの警察音楽隊。
子どもの頃に和太鼓を叩いていたことはあるが、今更パーカッション担当と言われても。
一刻も早く犯人逮捕が望まれるときに、音楽なんて何の意味があるというのか。
馬鹿馬鹿しくてやっていられないと思う成瀬だったが……。
オービスを光らせて免停になったとき、講習を受けに行きました。
30日の免停のはずが、講習を受ければ1日に短縮されるのですから、
高いカネを払って免停短縮を買っているようなもんですよね。
昔、それが腹立たしいから講習を受けずに免停30日を甘んじて受け入れるという先輩がいました。
それで生活に不自由がないならいいけれど、どんなプライドやねんと思いました(笑)。
私はもちろんカネで免停短縮を買いましたとも。
8万円近く払ったと思いますが、講師のおまわりさんたち皆ていねい、
お昼休みには正面玄関前付近で警察音楽隊が演奏するのが聞こえてくる。
すごいなぁ、私らお客さんだよねと思ったりして。
幸子のことを気にして時折訪れる成瀬の一人娘・法子(見上愛)は、
父親からことごとく約束をすっぽかされて、もはやまったく信用していません。
バンド仲間は良い子たちで、法子のお父さんのドラムを聴きたいなんて言ってくれちゃう。
そのセッションの楽しそうなこと。
ほどほどに個性的なメンバーがそろう警察音楽隊がとても良い。
彼女は音楽がやりたくて警察に入りました。
対するサックス担当の北村裕司(高杉真宙)は、刑事になりたかったのに音楽隊へ。
パンク大好きな広岡達也(渋川清彦)が成瀬の指導係。いつもながら楽しい。
映画鑑賞後に知りましたが、渋川清彦の趣味は本当にドラムだそうで。ほーっ。
のほほんとした話を想像していたら、冒頭のアポ電強盗のシーンが結構残酷。
最後には死人まで出て、えーっ、ここまでむごくなくてもと思いましたが、
この音楽隊が活躍してくれて嬉しい。
音楽って、やっぱりいいですよねぇ。なくなったら絶対困る。