夜な夜なシネマ

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『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』

2023年04月07日 | 映画(た行)
『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』(原題:Dungeons & Dragons: Honor Among Thieves)
監督:ジョン・フランシス・デイリー,ジョナサン・ゴールドスタイン
出演:クリス・パイン,ミシェル・ロドリゲス,レゲ=ジャン・ペイジ,ジャスティス・スミス,
   ソフィア・リリス,ヒュー・グラント,クロエ・コールマン,デイジー・ヘッド,イアン・ハンモア他
 
109シネマズ箕面にて。
 
アメリカ発の世界的人気RPG“ダンジョンズ&ドラゴンズ”の実写映画化なのだそうで。
前作があったのかと思っていたけれど、これが初めての映像化らしい。
吹替版も公開中ですが、私は洋画は字幕で観る派ですから。
 
元のゲームを知らないと、キャラクターの生い立ちや背景などが少々わかりづらいような気も。
ただ、本作の楽しさが半減するとまでは言えません。
134分のそこそこ長尺ながら、たまに笑ったりしんみりしたり、わりと楽しめます。
 
ハーパーズ(これが何なのかが最初から最後までよくわからず(笑))のエドガンは、
誓いを破って働いた盗みがバレ、妻を殺害された過去がある。
残された娘キーラがいるのに、自暴自棄になって酒に溺れる日々。
 
そんなエドガンに手を差し伸べたのが、ウスガルトエルク族の女戦士ホルガ。
彼女はよそ者と恋に落ちたせいで部族を追放されたうえに、相手とも破局。
しかし荒れるエドガンを見かねて彼とキーラの面倒を見始めたのだ。
 
盗賊となったふたりは、ほかの仲間と大がかりな盗みを決行したさいに捕まってしまう。
しょっぴかれる直前、キーラの世話を仲間の詐欺師フォージに頼む。
 
やがて脱獄に成功したふたりは、キーラを迎えにフォージのもとへと向かう。
フォージはなんと領主になっていて、キーラのことも育ててくれていたが、
エドガンについてはよからぬ話をキーラに吹き込んでいたらしく、キーラは父親を憎んでいた。
 
なんとかキーラの誤解を解こうとするも、フォージは側近の恐ろしい魔女ソフィーナを使い、
エドガンとホルガを殺そうとする。
 
命からがらその場から逃げ出すと、かつての仲間で情けない魔法使いのサイモンに相談。
サイモンは、フォージの城に潜り込めるのは彼女しかいないと言って、ドリックを誘う。
こうして4人はキーラの救出計画を立てるのだが……。
 
めちゃめちゃ面白いわけではないのですが、ユーモアにも溢れていて結構面白い。
 
エドガンの狙いはキーラの救出ともうひとつあります。
城の金庫室に入れられているとおぼしき石板。
この石板を使えば、ひとりだけ死者を蘇らせることができるから、
それを手に入れて妻を蘇らせたいと思っているのです。
 
金庫室の鍵を開けるには魔法の兜が必要で、兜の在処を知っているのは墓場の死人たち。
頼りないサイモンでも死人をしばし生き返らせることは可能で、
死人たちには5つ質問ができるという。「5つまで」ではなくて「5つ」。
そして5つの質問に答えると死人はまた死んで墓の中にパッタリ。このシーンが楽しかった。
 
驚いたのは、ノークレジットでブラッドリー・クーパーが出演していたこと。
ホルガの元夫で小人。普通サイズの人間よりも何回りか小さい部族なのかな。
ホルガと別れた後にすでに再婚している彼を訪ねるシーンはちょっぴり切ない。
再婚相手がホルガ以上にデカい(といっても普通サイズなんですが)で笑った。
 
フォージ役は相変わらずのニヤケ顔、ヒュー・グラント。悪い、酷い、ゲス(笑)。
それぞれのキャラがとても際立っていて可笑しいし、
魔女と同じ出自でありながら善人のゼンク役、レゲ=ジャン・ペイジがカッコイイです。
 
まったく期待していなかったわりに台詞も含めて面白かった。

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