『ハント』(英題:Hunt)
監督:イ・ジョンジェ
出演:イ・ジョンジェ,チョン・ウソン,チョン・ヘジン,ホ・ソンテ,コ・ユンジョン,キム・ジョンス,
チョン・マンシク,カン・ギョンホン,パク・ソンウン,チョ・ウジン,ファン・ジョンミン他
シネマート心斎橋にて。
これまで俳優として確かな地位を築き上げてきたイ・ジョンジェの人脈の強さも窺えます。
1980年代の韓国は軍事独裁政権が頂点に達していた時代。
かねてから北朝鮮への機密情報漏洩疑惑があり、スパイをあぶり出そうと皆が疑心暗鬼に。
キムとパクにそれぞれスパイを挙げるようにとの調査命令が下る。
と、これだけといえばこれだけの話なのですが、とてもややこしい。
ややこしすぎて私にはあらすじが書けません。
時系列が何度も前後して描かれているせいで、現状を把握しづらいのです。
誰がどういう立場で疑われているのか、観ている私は錯乱状態に。(^^;
しかし、ついて行こうと必死の気持ちが生まれて、退屈することは一切ありません。
同時代を取り上げた過去の映画を思い出す。
『1987、ある闘いの真実』(2017)とか『タクシー運転手 約束は海を越えて』(2017)とか。
こんな拷問が常時おこなわれていたのかと思うと恐ろしすぎる。
今まで思ったこともなかったのですが、イ・ジョンジェとチョン・ウソンって、似ていませんか。
パク役を前者、キム役を後者が演じているのですけれど、最初、メイクを変えた一人二役かと思ったほど(笑)。
いや、全然違うんですけどねぇ。なんか似ていて。
もう少し顔のつくりの違うふたりのほうがわかりやすかったかも。
独裁者を殺したい点では同じ。目指すものが同じであっても、気持ちが違うとこうなるのか。
過程と結果、どちらが大事なのでしょう。