夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』

2024年08月29日 | 映画(さ行)
『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』
監督:小林啓一
出演:藤吉夏鈴,髙石あかり,久間田琳加,中井友望,綱啓永,筧美和子,石倉三郎,高嶋政宏他
 
テアトル梅田にて。
時間が合わなくて観る機会を逸しそうになっていましたが、
上映回が日に一度になってから晩に上映してくれることになってよかった。滑り込み。
 
主演の藤吉夏鈴のことは知りません。櫻坂46のメンバーなのだそうで。
私の狙いはそっちじゃなくて髙石あかり“ベイビーわるきゅーれ”以来、熱烈なファンです。
あと今さらながら最近ちょっと面白いなと思っているのは筧美和子かな。
 
日大芸術学部映画学科に在籍していた学生・宮川彰太郎が、高校生のときに考えたアイデアが基。
大学の授業の課題に対し、オリジナル映画の企画書として提出したところ、
同学部の非常勤講師を務めていた企画プロデューサー・直井卓俊の目に留まって映画化に至る。
直井プロデューサーは『アルプススタンドのはしの方』(2020)などで有名な人。
監督は『恋は光』(2022)の小林啓一です。
 
幼い頃から物書きに憧れてきた文学少女・所結衣(藤吉夏鈴)は、文芸部で有名な私立櫻葉学園高校に入学。
結衣の人生観すら変えた憧憬の作家・緑町このはが在籍しているはずだから。
ところが文芸部の入部試験中、窓から飛び込んできたドローンが結衣を直撃、
気を失っている間に試験は終了。再試験は認められず、文芸部への入部叶わず。
 
落ち込む結衣に文芸部の部長・西園寺茉莉(久間田琳加)が言うには、
実はこのはは正体不明で、この学園の生徒であるかどうかもわからない。
唯一このはとの接触に成功しているのが悪名高き新聞部
このはの正体を突き止めるために結衣が新聞部へ潜り込むことを提案する茉莉。
この提案を飲むことと引き換えに、もしも成功した場合には文芸部に入部という約束を取り付け、結衣は新聞部へ。
 
苦労して見つけた新聞部の活動場所は善意の社長・山本(石倉三郎)が提供する町の印刷工場。
副部長・恩田春菜(中井友望)から紹介された部長・杉原かさね(髙石あかり)は、
教師のセクハラや不倫を暴くなど、学校でも大いに問題視されている要注意人物で……。
 
観に行ってよかったと思える一風変わった青春映画。
 
藤吉夏鈴は演技が上手いのか下手なのかよくわからないのですが、そこが◯。
よくもこんなにピッタリのキャスティングをしたものだと驚きます。
登場人物は少ないし、派手なところもないけれど、とにかく楽しい。
 
学園トップを務める高嶋政宏の悪いこと。
実際の私立の学校も大なり小なりこんなだとは思いたくないけれど、
なんらかの賞を得て学校のイメージを高めれば寄付金が増える。
そのためには賞の選考委員を買収することなんかも普通にやってしまう。なんて汚い。
 
どんなに圧力をかけられても負けない結衣。
それに協力する文芸少年・松山秋役の綱啓永もちょっとよかったりして。
髙石あかりが絶品なのは当然のことで、とにかく終始楽しい。
 
いいなぁ、こんな青春映画。大好きです。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ラストマイル』 | トップ | 『ポライト・ソサエティ』 »

映画(さ行)」カテゴリの最新記事