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『パーフェクト・ケア』

2021年12月05日 | 映画(は行)
『パーフェクト・ケア』(原題:I Care a Lot)
監督:J・ブレイクソン
出演:ロザムンド・パイク,ピーター・ディンクレイジ,エイザ・ゴンザレス,クリス・メッシーナ,
   ダイアン・ウィースト,イザイア・ウィットロック・Jr.,ダミアン・ヤング,ニコラス・ローガン他
 
一昨日から劇場で公開されると同時に配信も開始になりました。
なんばまで行かないと観られそうになかったため、1,900円払って配信で観ることに。
配信先は15カ所以上あり、Amazonプライムビデオで手っ取り早く。
 
監督は『アリス・クリードの失踪』(2009)や『フィフス・ウェイブ』(2015)のJ・ブレイクソン。
主演はロザムンド・パイク。共演に小人症の俳優、ピーター・ディンクレイジ
 
マーラ・グレイソンは高齢者の法定後見人を務める事務所の経営者。
表向きは、判断力の衰えた年寄りを災難から守る善意の人だが、
その実、身寄りのない資産家老人を探し当てては金を根こそぎ奪っている。
そのために医者や施設とも結託し、老人を認知症と偽って施設に放り込んでいるのだ。
 
次のターゲットとして医者から提案があったのは、ジェニファーという高齢女性。
天涯孤独の身で、相当な資産があるらしい。
マーラは裁判所に厚い信頼があるゆえ、ジェニファーを施設に放り込むのは簡単なこと。
必死に抵抗するジェニファーを施設に入れると、外部との連絡を遮断。
とっととジェニファーの資産を売りさばきはじめる。
ところが、身寄りのないはずのジェニファーがロシアンマフィアと繋がっていることがわかって……。
 
後見人ビジネスというものが存在するのですね。
介護ビジネスと絡めれば、恐ろしいことを合法的になし得てしまう。
 
ここまでヒロインを応援したくなくなる作品も珍しい(笑)。
やばい組織が絡んでいると知っても、絶対に手を引こうとしないマーラ。
向こうが脅してくるなら、こっちはジェニファーを痛い目に遭わすだけ。
血も涙もないマーラには反感しか抱けません。
 
マフィアのほうだって善人ではないのでしょうが、
ピーター・ディンクレイジ演じるマフィアのボスの悪行は描かれていないから、
彼は単にジェニファーを施設から救い出したい人に見えるのです。
となると、マフィアのほうを応援してしまうじゃないですか。
 
ヒロインを応援はできなかったけれど、イライラもしたけれど、面白いことは確か。
天罰が下るものと信じてドキドキしながら最後まで。
結局、彼女がどうなるかはその目でお確かめください。
 
えっ、ラストがどんなだか聞きたいですか。
……天罰は下らなかったと思いきや。(^O^;

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