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『峠 最後のサムライ』

2022年06月22日 | 映画(さ行)
『峠 最後のサムライ』
監督:小泉堯史
出演:役所広司,松たか子,香川京子,田中泯,永山絢斗,芳根京子,坂東龍汰,榎木孝明,
   渡辺大,AKIRA,東出昌大,佐々木蔵之介,井川比佐志,山本學,吉岡秀隆,仲代達矢他
 
日曜日の朝、イオンシネマ茨木にて2本ハシゴの2本目。
前述の『太陽とボレロ』の次に。
 
原作は司馬遼太郎によるベストセラー小説『峠』。
『蜩ノ記』(2013)の監督であり、『散り椿』(2018)の脚本家でもある小泉堯史の監督作。
時代ものへの苦手意識はずいぶん克服したはずが、寝てしまいそうな予感も。
入場すると小学生ぐらいの女の子が親御さんと着席していて、
えーっ、すでに歴女なのかしらんとビビる。日本史を教えてもらおかな。
 
時は1867(慶応3)年。徳川慶喜(東出昌大)がおこなった大政奉還により、終焉を迎えた江戸幕府。
諸藩は旧幕府軍の東軍と新政府軍の西軍に二分されてゆく。
翌年、戊辰戦争が始まると、越後の小藩・長岡藩の家老・河井継之助(役所広司)は、
どちらの軍にも属さない中立を目指し、戦争を回避しようとするのだが……。
 
案の定、一瞬寝ましたが(寝不足のせいだということで(^^;)、序盤わずかなときのこと。
話がわからなくなるほどは眠るに至らず、もともとわからない日本史が、
少しは理解を深められるぐらいには起きていられたので良しとします。
 
こんな家老がいたことを知りませんでした。
お侍さんは戦ってなんぼという認識なのかと思いきや、河井継之助は徹底して戦いに反対します。
それでも戦わねばならぬときが到来したときのため、
懇意になった商人エドワルド・スネルと話を進め、近代兵器の購入をするのですけれども。
 
戦うことは誰のためにもならないと継之助は嘆願書を携え、
新政府軍監の土佐藩主・岩村精一郎(吉岡秀隆)に面会を申し入れますが、この岩村のムカつくこと(笑)。
吉岡秀隆を嫌いになりそうなほど憎々しい。
 
継之助の妻・おすがに松たか子。ちょいと歳が離れすぎじゃないでしょか。
継之助は41歳で亡くなっていますから、年齢的には舞台版の市原隼人のほうが合っている。
お付きの若者・松蔵には永山絢斗。彼の控えめさがとてもよかった。
継之助の父・河井代右衛門役の田中泯の貫禄ったらありません。ステキです。
 
いつの世も、民のため、戦い争うことをなんとか阻止しようとする人もいる。
なのに戦いは続く。

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