2月20日から24日まで5日間にわたって放映される「華麗なるメトロポリタンオペラ」。2日目は人気オペラのビゼー作曲、歌劇「カルメン」。2010年1月のライブビューイングで話題になった、METの新演出のカルメンです。
演出はリチャード・エアで、これまでのスペインの雰囲気を感じさせる見慣れた作品に、前奏曲や前奏曲の一部にバレーダンサーのセクシーな踊りなど新たな要素を取り込み、現代の聴衆にも強い感銘を与えるよう作られています。
カルメンは「恋は野の鳥」(ハバネラ)を歌う
カルメン役はエリーナ・ガランチャで、ベルベット・ボイスとも形容される歌唱力と、オペラ歌手にしてはめずらしく、素晴らしい踊りで魅力的演技をしてくれました。ホセ役のロベルト・アラーニャも当代の人気テノールにふさわしい歌唱力で熱演していました。闘牛士エスカミーリョは3時間前に代役を告げられたというテディ・タフ・ローズでしたが、この人もなかなかの好演でした。
カルメンは「リーリャス・パステーアの酒場」でフラメンコを踊る
この酒場での踊りは、今回のオペラの見せ場で世界的に有名だという振り付け師クリストファー・ウィールドンの面目躍如といえるシーンになっていました。
エスカミーリョは「闘牛士の歌」を歌う。
指揮はヤニック・ネゼ・セガンというMETには初登場の若い人でしたが、盛り上げるところはテンポを少し早めに取るなど、小気味の良い演奏で好感が持てました。
私は、オペラの演出に関しては保守的な考え方を持っています。METの歌劇「カルメン」ではDVDで広く販売されている、アグネス・ヴァルツァ(カルメン)、ホセ・カレーラス(ホセ)の演じた1987年の舞台の作りや演出などがカルメンの時代背景を良く生かしているので好きなのですが、今回の演出もそれはそれとして、楽しむことは出来ました。
それも、ビゼーの作曲した歌劇「カルメン」の持つ音楽的な迫力が凄いということに尽きると言えますが・・・・。なお、ガランチャのカルメンについては、髪が金髪のままの方がいいとか、服装が地味すぎるとか、色香が足りないとか、攻撃的すぎて可愛くないとかという人が私の周りにいました。
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