今年も、恒例の「第64回ニューイヤーオペラコンサート」が1月3日に行われました。
(出場者名・・・敬称略)
コンサートのテーマは「希望を歌う」
司会者は森田洋平アナウンサー、秋本才加。
管弦楽は、広上淳一指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
広上淳一は、年末にNHKのクラシック番組によく登場していたので親しみが持てます。
放映されたオペラの曲目のうちから13曲を掲載しました。
■ オープニング
オープニングはベートーヴェン作曲 交響曲第9番第4楽章から「歓喜の歌」が賑やかに歌われました。昨年の2020年12月はペートーヴェン生誕250年ということもあって盛り上がりました。
プログラム前半
■ プッチーニ作曲「トゥーランドット」から「誰も寝てはならぬ」
テノールの歌い始めはプッチー二の名曲。カラフ役の宮里尚樹が素晴らしい声で熱唱しました。
トゥーランドット姫を手に入れたと確信したカラフは「勝利は私のもの」と力を込めて歌います。
■ ベッリーニ作曲「清教徒」
美しい旋律で知られるベッリーニ34歳の短い生涯の最後の作品。実はこのオペラ、「ノルマ」と夢遊病の女」は見ているのだが、見ていない。METで公演するのを待っています。
「ラッパの響きが聞こえ」上江隼人、妻屋秀和の二重奏は見事。
■ ヴルディ作曲「椿姫」
ソプラノの歌い始めは、伊東晴。「ああ、そはかの人か~花から花へ」。これもヴェルディの名曲を見事に歌い上げました。さすがに素晴らしい歌唱でした。
■ ヴェルディ作曲「トロヴァトーレ」
「見よ 恐ろしい火よ」を歌う笛田博昭。このオペラは「椿姫」、「リゴレット」と並びヴェルディ中期の傑作。
■ ヴェルデイ「リゴレット」
「 麗しい人の名は」ジルダ 幸田浩子 円熟味を増した歌声を聞かせてくれました。
「女心の歌」より「 風の中の羽のように」 マントヴァ伯爵 望月哲也
■ ワグナー作曲 「タンホイザー」
巡礼の合唱「ふるさとよまた見る野山よ」
■ ピアノ 反田恭平
チャイコフスキー作曲・リスト編曲「エウゲニ-・オネーケギン」からポロネーズ
シューマン作曲・リスト編曲「献呈」
若きヴィルトーソといって良いピアニスト反田恭平の名演奏。貫禄も出て来ました。今、最もチケットが取りにくいピアニストの一人と言われています。
プログラム後半
■ ビゼー作曲「カルメン」
「恋は野の鳥」 カルメン役、メゾソプラノ林美智子の十八番、聴き応えがあります。
「花の歌 お前が投げたこの花は」 悲劇に向かって突き進んでしまうドンホセを村上敏明がうたいます。
■プッチーニ「マノンレスコー」
マノン・レスコーの歌「はなやかに着飾っても」
砂川涼子が雰囲気をかもし出して魅力的に歌い、とても感動しました。
■ グノー作曲「ロミオとジュリエット」
ジュリエットのワルツ「私は夢に生きたい」を歌う森谷真理
■ プッチーニ「蝶々夫人」
オペラコンサートの定番「ある晴れた日に」
海外でも活躍する大村博美、さすがに落ち着いた美声を聞かせてくれました。
■ ジョルターノ「アンドレア・シェニア」
フランス革命の時代、実在の詩人シェニエと伯爵敷く令嬢の永遠の愛を描いたオペラ。
シェニエのアリア「ある日、青空をながめて」を歌うオペラ界の大御所。
■ ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
上演に 4時間半もかかる長編のワーグナーのオペラ。彼の作品としては、唯一、明るい楽劇
「親方たちをさげすんではならない」を歌う ザックス・妻屋秀和
(フィナーレ)
■ヨハン・シュトラウス作曲「こうもり」から「ぶどう酒の燃える流れに」
NHKのニユーイヤーコンサートも、年々魅力が増してきています。今年もおおいに楽しむことが出来ました。
こうしたガラ・コンサートを聴くと,これまで見たことのないオペラなど、このコンサートで聞いたアリアを
聞く時に理解が深まるという効果があります。そうしたことも長所のひとつでしょう。