めいすいの写真日記

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映画「ロープ」 ・・・ ヒッチコック監督作品

2021-02-13 | 映画

                                                                                                                             NHK BS シネマ 2021/02/10

 実話をもとにした舞台劇を映画化したサスペンススリラー。2人の青年、フィリップとブランドンは、自らの優秀さを証明するために完全犯罪をたくらみ、友人デイヴィッドをロープで殺害、部屋に死体を隠す。2人は、その部屋に被害者の親や婚約者を呼んでパーティをするが、大学教授のルパートは2人の異常な行動に気づく・・・。

【監督】アルフレッド・ヒチコック
【原作・戯曲】パトリック・ハミルトン
【脚本】アーサー・ローレンツ
【脚色】ヒューム・クローニン
【撮影】ジョセフ・バレンタイン、ウィリアム・V・スコール
【音楽】レオ・F・フォータブスタイン
【出演】大学教授のルパート ・・・ ジェームス・スチュアート
    青年 ブランドン・ショー ・・・ ジョン・ドール
    青年 フィリップ・モーガン ・・・ ファーリー・グレンジャー
      デイヴィッド・ケントレー ・・・ ディック・ホーガン
【製作国】アメリカ 1948年 カラー 1時間22分
【原題】ROPE

 舞台はニューヨーク、摩天楼を見渡せるアパートの一室となっている。これは周辺を撮した導入部、二人の人物のうち新聞を持って歩いている男性がヒッチコック監督である。

 アパートの一室にカメラを据え、上映時間とドラマの進行時間を一致させ、映画全編をワンシーンの映像で描いた斬新な演出の異色作である。
 もとは舞台劇であったのものを映画化した。
 当時のフィルムは10から15分の連続撮影が限界だったので、実際には背中やチェストの蓋を大写しにするカットを入れ繋がっているように演出している。このため、映画そのものも1時間22分と短くなっている。

  パーティはピアニストのフィリップの送別会であり、左のピアノ演奏もあり、料理やシャンペンなどの飲み物が並べられた。料理を飾ってあるチェストには死体が入れられている・・・。

  しかし、いつまで経ってもデイビットが来ない。連絡には几帳面な筈なのにと心配した父親が息子と連絡しようとする・・・・。様々な事柄が起こるが,このパーティはつまらないと結局、送別会は解散となる。

  招待客が帰る中、 この場にいないデイビットのイニシャル入りの帽子を間違えて出されたルパートは、デイビットの死を確信する・・・。

【実話について】
 1924年シカゴで起きたロープ&レオポルト事件で、ロープとレオポルトはシカゴ大学の学生であり、同性愛の関係にあった。共にニーチェの超人思想の信奉者で、どちらも非常に知能指数が高く、逮捕される恐れを一切感じることなく完全犯罪を成し遂げる力があると信じていた。ローブの隣人の金持ちの遠縁にあたる16歳のボビー・フランクスをレンタカーに誘い込み、殺害。身代金目的で殺害したように工作した。
  二人の前途は洋々とした未来が開けていて殺人などする理由は全くなかった。
  あまりにおぞましい事件なので、当時はアメリカ中を騒がせる事件だったようだ。殺人が無期懲役、誘拐が99年の執行猶予の刑となった。弁護士が死刑廃止論者であり、懸命な弁護を続けたために死刑を免れたらしい。
 【感想】
   この映画も同じように、おぞましいストーリーである。死体を隠した部屋で死者との親近者と共に、パーティを行うなどは通常の神経の人間には出来ないだろう。
 それだけにストーリー展開はどうなるのだろうかと興味をそそられる。
 ヒチコックは、そうした点を上手く演出して、彼らしいサスペンスに仕上げている。
  ラストのシーンはなるほどと納得させる内容になっていた。
 ヒチコック監督の初めてのカラー映画ということだが、とても美しい画面であることが驚きだ。
  【映画の題名】
 ロープという題名は実話の人間ロープから取ったのか、殺害に使ったロープなのか?その両方なのか?どこにも載っていなかったので私には、今のところ分からない。



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